ランキングnews|最もサステナブルな食品小売業10社/1位アホールド

米国『プログレッシブ・グローサー』誌が2024年の今年の最もサステイナブルな食品小売業トップ10を発表した。リサーチ会社のGlow(グロウ)によるランキングで、十数店規模のローカルチェーンからオンライン・グローサーまでさまざまな企業がランクインしている。どの会社も共通しているのは環境に配慮したサステイナブルな取り組みを強化している点だ。

消費者のサステナビリティへの関心は年々高まっている。グロウの調査によると、83%の消費者は「サステナビリティは重要」だと答えている。しかし一方で、「実際店舗を選択する際にその店がサステナブルかどうかが影響するか」と聞かれると、その割合は31%に留まる。そして45%は「今後の店舗選択では重要になる」と答えていることから、小売業にとって「サステナブル」は今後注力すべきキーワードとなる。

ランキングは以下の10社。

1位 Ahold Delhaize USA
2位 ALDI USA
3位 Giant Eagle
4位 Meijer
5位 PCC Community Markets
6位 SpartanNash
7位 Thrive Market
8位 Tops Markets LLC
9位 Wegmans Food Markets
10位 Whole Foods Market

1位は、アホールド・デレーズUSA。オランダの大手小売業者で、アメリカには「フードライオン」「ストップ&ショップ」「ジャイアント・フード」「ハナフォード」などのバナーでスーパーマーケットを展開している。2023年の年次レポートによると、温室効果ガスの排出を2018年比で35%削減、食品廃棄を2016年の売上高ベースで37%削減、新品のプラスチックを使った商品容器を2021年比で10%削減している。またESGレポートでは、詳細な目標をたてて対策を計画している。

2位に選ばれたのはドイツを本拠に置くボックスストアのアルディUSA。ディスカウント型のスーパーマーケットだが、環境効率の高い冷蔵・冷凍設備の導入、電子棚札の導入、顧客に対するリサイクルの啓蒙などを行っている。

ペンシルバニア州に本社を置くジャイアント・イーグルが3位。アメリカの大手食品小売業者で唯一、農薬削減の目標を設定している。

4位はスーパーセンター(総合スーパー)業態のマイヤー。レジ袋をリサイクルして駐車場の舗装として活用する実験などを行っている。

ワシントン州の生活協同組合PCCコミュニティマーケットが5位、米軍の配給施設などに食料雑貨品を提供するスパルタンナッシュが6位、オンライン・リテーラーのスライブ・マーケットが7位、北東部エリアに店舗展開するトップス・マーケットが8位。

9位は優良リージョナル・スーパーマーケットのウェグマンズ・フードマーケット。店頭にはリサイクル・コーナーが置かれ、食品廃棄物削減のためにフードバンクや農場への余剰食品の寄付、堆肥化への取り組みを積極的に行う。シーフードのトレーサビリティでも高い基準を設けている。

そして10位がホールフーズ・マーケット。2007年に100%リサイクル紙の紙袋を導入、2008年にはレジ袋を廃止、2019年にはプラスチック製のストローを廃止した。ホールフーズはサステナブルな食品提供やサービスに先進的に取り組んできた、いわば業界のリーダー的存在だ。

 

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