サムズクラブnews|ダラス郊外にフルサイズの「完全レジレス」店10月開設

ウォルマート(アーカンソー州ベントンビル、ダグ・マクミロンCEO)のメンバーシップホールセールクラブ(MWC)「サムズクラブ」が10月中旬に、テキサス州ダラス郊外の都市グレープバインで、完全レジレス店舗をオープンすると報じられている。

この店は2022年12月に竜巻の被害を受けて閉鎖されたが、2023年末には「最新のシームレスなショッピング体験を提供するための機能を充実」させた店舗として再オープンすることが予告されていた。

改装後の店舗からは、チェックアウト・レーンは完全に撤廃される。サムズクラブの「スキャン&ゴー」アプリで購入品をスキャンしながら買物をし、AIとコンピュター・ビジョンを活用したアーチ型のゲートをカートで通ることで、顧客のアカウントに自動的に請求される。そのため、MWCでは定石となっている、出口でのレシート確認はされない。

通常店でレジが設置されている場所は、12フィート(3.7m)のクリスマスツリーや5カラットの人造ダイアモンドなど、オンライン専用商品がディスプレイされるエリアとなる。会員顧客は展示されているQRコードを読み取り、アプリで注文することができる。


(画像出所:CNBC)

サムズクラブのレジレス店舗は2018年11月、ダラス市内に「Sam’s Club Now(サムズクラブ・ナウ)」としてオープンしている。この店舗は通常店の4分の1ほどの小型店で面積は900坪ほどのため、品揃えに課題があった。

一方、グレープバインの最新レジレス店舗は、店舗面積は約15万平方フィート(1万3935㎡、4215坪)のフルサイズ。そのうち約6000平方フィート(557㎡、169坪)はオンライン注文を一時保管するためのフルフィルメント・スペースとして活用される。


(画像出所:CNBC)

新しい取り組みとして、フードコート「サムズクラブ・カフェ(Sam’s Club Cafe)」が店内に設置され、1時間に最大100枚のピザを作れるピザロボットが導入される。またサムズクラブでは20以上のプライベート・ブランド商品を取り扱っていたが、「Member’s Mark(メンバーズ・マーク)」ブランドに統一される。

サムズクラブは、2028年までに約30店舗をオープンする計画の真っただ中にあるが、今後オープンする倉庫店をレジレスの新フォーマットにするかは明らかにしていない。しかし、サムズクラブ会員の1/3は倉庫店での買物に「スキャン&ゴー」アプリを活用していて、さらに直近の第2四半期に獲得した新規会員の約半数がミレニアル世代・Z世代だというデータからも、会員たちの「デジタル店舗」への順応性は高いと見てとれる。

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