ウォルマート、アマゾンのプライム会員向けセールに徹底対抗
本日、7月15日は前回のWorldニュースでお伝えした通り、Amazonが全世界規模でプライム会員向けの一日限定セールイベント「prime day」を行っている。「プライム会員限定」とはいえ、プライム会員登録は30日間は無料のため、実質登録さえすれば、誰でもこのセールに参加することは可能である。
実際、アマゾン・プライム・デー・セールの特設ページを訪れてみた。
(写真はアマゾン特設サイト)
とくに数量限定のタイムセールは値引き率が高く、ほとんどの商品が売り切れとなっている。ただし、商品によっては、タイムセール価格ではなく通常のセール価格で購入することもできる。創業20周年目前のアマゾンの勢いと強気の姿勢には目を見張る。
しかし、世界最大の小売王者、ウォルマートはこの状況をただ傍観することなどしない。
(ウォルマート公式ブログより)
低価格。 会費不要。 良い買物をするために$100も支払う必要などないはずだ。 7月15日は(またはどの日でも)ウォルマートの低価格をお楽しみください。 |
アメリカのアマゾンプライム会員の会員費は$99ドル。そして、7月15日という日付け。名指しこそしていないものの、ライバル意識全開で対抗措置を取っている。
ウォルマートは「低価格で購入するために会費を払うということに矛盾を感じるお客さんのために、私たちは立ち上がります」という力強いメッセージとともに、13日から顧客全員を対象に2000品目以上の商品のオンラインRollback(ロールバック)セールを行うことを発表した。
「ロールバック」とは、ウォルマートの長期(約90日という期間であることが多い)ディスカウントを表わす販促用語。今回ロールバックされるのは、家電製品、日用品、ベビー用品やおもちゃなど。さらに、13日から1カ月間、送料無料となる最低注文金額は50ドルから35ドルへと、引き下げられる。今後、さらなる「特別セール」を投下する可能性も示唆している。実店舗ではディスカウント合戦や生鮮食品への進出で何十年とトップに君臨し続けてきたウォルマートもオンラインの世界では、アマゾンに追いつこうと必死である。
バック・トゥ・スクール商戦まっただ中に始まった今回のセール。学校用品関連の売上げを押し上げることは間違いないし、ハロウィン、サンクスギビング、クリスマスへの足がかりとなるだろう。ターゲットやベスト・バイなど、他の小売企業では「7月のブラックフライデー」と銘打って、サマーセールを行う企業まである。ブラックフライデーという言葉が本来の時期でなくても、消費促進の効果があるためだ。
リアルだろうがインターネットだろうが、小売各社の夏の戦いはますますヒートアップしている。
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