米国オフプライスストア2強TJXとロスの2016年度決算、ともに増収増益
アメリカのオフプライスストア・チェーン2強の2016年度決算が発表されている。
TJXの年間売上高は331億8400万ドル(1ドル100円換算で3兆3184億円)で前年同期比7%の増加。既存店売上高は5%増加、純利益は22億9820万ドルで前年比1%増。増収増益。
フォーマット別の既存店売上高は米国のTJマックスとマーシャルズが212億4600万ドルで、既存店は5%増、ホームグッズが44億0500万ドルで、既存店6%増、カナダのTJXが好調で31億7000万ドル、既存店8%増、そしてヨーロッパとオーストラリアのTJXが43億6200万ドルで、既存店2%増だった。
また1月28日終了の第4四半期の売上高は94億6765万ドルで、6%増加。既存店売上高は3%増加、純利益は6億7800万ドルで、2%増だった。
2016年で40周年を迎えた同社。21年間連続売上高が増え続けた。CEOのアーニー・ハーマンは「我々の強さは、世界中からのバイイングにある。1000人以上のバイヤーが世界中に駐在していて、ベンダーは100カ国に1万8000社ある。グローバルのサプライ・チェーンが最新のITシステムによって稼働している」と自慢する。
新年度は国内で260店舗ほどを改装する。さらに電子コマースは品揃えの差別化を進め、店舗とオンラインの両方で顧客にアピールして、オムニチャネル戦略を強化する。
現在、世界で約3800店舗を展開しているが、将来的には5600店舗展開が可能だとしている。急成長しているのはアパレルよりもホームグッズで、したがって、ホームグッズに次ぐ2番目のホーム・コンセプトの新フォーマットを今年後半に数店おーぷんする。
一方、オフプライスストア第2位のロスは、2016年の売上高が128億6676万ドルで前年比8%増加。既存店売上高は4%増、純利益は11億1765万ドルで10%の増加で絶好調。
1月28日終了の第4四半期は35億1015万ドル、この期も前年同期比8%増加、既存店売上高は4%増、純利益は3億5101万ドルで14%増。
バーバラ・レントラーCEOは、「予測を上回る業績を嬉しく思います。これは、顧客に素晴らしい価値を提供した結果だと受け止めています」。
2017年度の計画はロス・ドレス・フォーレス70店とdd’s ディスカウントストア20店。このうち23店のロスと5店のdd’sを2月と3月に開店して、期中の成績向上に貢献させている。現在37州とコロンビア特別区、さらにグアムで1561店ロス・ドレス・フォーレスとdd’sディスカウントストアを展開している。
TJXとロスのオフプライスストアは、百貨店やステータスブランドストアの売れ残り品を集荷して、品揃えする、いわばアウトローのチェーンストアだ。メイシーズをはじめ、ほとんどの百貨店が苦労する中で、アウトローストアが絶好調である。
検索ワード;TJX TJマックス マーシャルズ ロス dd’sディスカウントストア