6月主要4小売業態統計まとめ|百貨店以外の3業態はマイナスの異常

6月度の主要小売業態別の売上高が出揃った。あらためて既存店の業績をまとめてみると、百貨店以外はマイナスという結果。6月の百貨店は、インバウンド需要やセールの前倒しなど、ほかの3業態とは違う百貨店特有の理由で、唯一プラスとなった。

百貨店 +1.4%
コンビニエンスストア ▲0.1%
スーパーマーケット ▲0.6%
総合スーパー ▲1.2%

百貨店は売上高1.4%。国内消費では、円安株高により富裕層の高額消費が増えた。またインバウンドは41.4%増と大幅な増収で、この二つが売上げを押し上げた。それに加え、後半は気温上昇により夏物商材に動きが見られた。また多くの店舗でクリアランスセールを6月末から始めたこともプラス要因となった。

コンビニは売上高▲0.1%。北日本は降水量が多く、西日本は気温が低いという天候の影響で、既存店の来店客数は▲0.5%と16カ月連続でマイナスとなった。既存店客単価は0.4%と微増ながら27カ月連続でプラスだったものの、それをカバーするまでには至らなかった。

スーパーマーケットは売上高▲0.6%。生鮮は畜産が堅調に推移したが、青果は相場安が続いて苦戦。海産部門については、一部アニサキス食中毒報道に関連する影響を受けたことが打撃となった。そのため父の日は、精肉は加工品を含めて好調だったが、逆に刺身や生魚は伸びなかった。惣菜、日配、一般食品はかろうじてクリア。

総合スーパーは、売上高▲1.2%。食料品は、畜産品と惣菜がプラス。しかし相場安の影響で農産品が苦戦。水産品も売上げを伸ばせなかった。衣料品はすべての部門が不調。また住関品は、医薬・化粧品は好調だったが、エアコン、扇風機などの家電製品が▲11.8%と二桁減。中旬まで気温が低かったことで夏物商品の動きが鈍かった。6月は食・衣・住ともに前年同月比マイナスとなり前途多難は続く。

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