2月百貨店売上速報|三越伊勢丹93%、大丸松坂屋92%など1割減収

主要百貨店4社の2月の売上高速報が発表された。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比92.8%。大丸松坂屋百貨店は91.7%、阪急阪神百貨店は88.4%、高島屋は94.6%だった。前年2月から新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け始めたため、マイナス幅は縮小したが、依然厳しい状況は変わりない。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、杉江俊彦社長)の既存店は前年同月比92.8%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは前年比95.5%、日本橋本店店頭売上げは97.9%だった。

首都圏や一部地域の店舗において営業時間を短縮したが、客数は1月よりも伸長し、客単価も前年比2桁増となった。また、家での時間を充実させたいニーズを受け、リビング・ダイニング家具やキッチン雑貨が好調に推移そた。オンライン売上げは前年比約1.5倍で、とくに和洋酒、バレンタイン、英国展などの食品関連の企画が好評だった

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、山本良一社長)は、(株)大丸松坂屋百貨店が前年同月比91.7%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体では89.3%。緊急事態宣言の期間延長に伴い、外出自粛が継続したことで入店客数が伸び悩んだ。前年の閏年に起因した営業日数および休日日数1日減の影響もあった。

エイチ・ツー・オーリテイング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は前年比88.4%。阪急本店が前年比92.8%、阪神梅田本店が66.9%だった。

2月以降、大阪での新型コロナウイルスの新規感染者数が減少したこともあり、若年層やファミリーを中心に、来店客数は1月よりやや回復した。外出自粛疲れの反動や旅行消費の代替などで、とくに富裕層の購買意欲は高く、ラグジュアリーを中心に春夏の新作の動きが良かった。また、100万円以上の高額品の売上高については、前年だけでなく、前々年の売上高も上回っている。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の2月度店頭売上高は、高島屋単体の11店舗で既存店前年比94.4%、国内百貨店子会社3社を加えると前年比94.5%となり、全体では前年比92.7%。

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