イオンnews|12月イオンリテール既存店売上高99.2%、Xmas・年末商戦好調
イオン(株)(千葉市美浜区、吉田昭夫社長)の主要9社の12月業績が発表された。
12月は25~28日にかけて一部の地域で記録的な大雪の影響があったものの、新型コロナウイルスの新規感染者数が低位に留まったことで人流が回復した。そうしたなかイオングループでは電子マネーWAON・イオンカードどちらの利用でも付与されるようになったWAONポイントを活用した需要喚起策を推進した。
またトップバリュの「価格凍結宣言」を食料品・日用品消耗品約5000品目に拡大して3月末まで延長し、また、拡大するネット購買での需要獲得に向けた予約販売の強化などの施策を推進した。その結果、クリスマス(23~25日)と年末(29~31日)の売上高は、会社計画、前年・前々年実績を上回った。
総合小売事業では、イオンリテールにおいて家庭で簡便においしい食事をしたいというニーズや帰省シーンに対応したデリカ部門が既存店売上高前期比103.6%と好調に推移。食品売上高は15カ月連続で前年・前々年の既存店実績を上回った。また防疫対策の上で臨んだクリスマス(23~25日)、年末(29~31日)期間の売上高は、年間最大商戦の好機をとらえ前年・前々年実績、会社計画ともに上回って好調に推移した。ネットスーパーでのクリスマスケーキ、おせちの予約は前年比で約5割増と大きく伸長し、自宅で旅気分を楽しめる各地の名産品や、帰省需要に対応した手土産を積極的に展開した銘店部門の年末売上高前年比は約4割伸長した。
スーパーマーケット事業では、帰省に対応したごちそうメニューやおせち料理などをアプリクーポンによる販促と組み合わせて強化し、クリスマス・年末期間の売上高は前々年実績を上回った。また、マックスバリュ東海やイオンマーケットではフードデリバリーサービスを拡大・開始するなど、各社において新しい生活様式に対応したデジタルシフトなどの中期経営計画における成長戦略の展開を推し進めた。
ヘルス&ウエルネス事業のウエルシアホールディングスでは、既存店の調剤売上が前年比111.8%と引き続き好調に推移。同社が強化する調剤分野における多様なニーズに対応するため、処方せん調剤薬局全店における「オンライン服薬指導サービス」の提供を順次開始することを15日に発表している。また、地域を守るインフラとして「ワクチン・検査パッケージ制度」に係るPCR等検査無料化事業を年末から順次開始し、1月2日時点で約1300店舗で3万回を超えるPCR検査・抗原定性検査を実施するなど、ヘルス&ウエルネスの進化に向けたビヨンドリテールのサービスを拡充させた。
サービス・専門店事業のコックスでは、アウターなど冬物が好調に推移し、既存店売上高比は115.7%、既存店客単価が前期比126.1%と大きく伸長した。
イオンリテール(株)の既存店は前年同月比99.2%、全店では95.3%。
イオン北海道(株)の既存店は98.9%、全店では98.7%。
イオン九州(株)の既存店は99.3%、全店では98.8%。
マックスバリュ東海(株)の既存店は96.9%、全店では97.9%。
マックスバリュ西日本(株)の既存店は96.6%、全店では合併効果から207.5%。
ミニストップ(株)の既存店は99.8%、全店では98.8%。
ウエルシアホールディングス(株)の既存店は101.3%、全店でも110.0%と好調。
(株)コックスの既存店は115.7%、全店でも101.6%の増収。
(株)ジーフットの既存店は108.8%、全店でも105.5%。
専門店チェーン2社はコロナ禍で落ち込んだ昨年を大きく上回っている。