5月百貨店売上速報|4社とも増収/ラグジュアリーなどが好調

主要百貨店4社が5月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比117.7%、大丸松坂屋百貨店は111.2%、阪急阪神百貨店は129.1%、高島屋は121.6%だった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で117.7%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは127.5%、三越日本橋本店は116.9%、三越銀座店は136.1%、伊勢丹立川店は103.0%、伊勢丹浦和店は96.1%。首都圏5店で既存店123.4%と二桁増で好調だった。両本店・三越銀座店の3店舗は、ともに11カ月連続でコロナ前の2018年度を上回っている。

伊勢丹新宿本店・三越日本橋本店・三越銀座店では、引き続き高付加価値商品が売上げを牽引した。ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの衣料品、ハンドバッグ、宝飾、化粧品などが引き続き好調だった。気温上昇に伴って夏物アイテムへの関心も高くなっている。

免税売上げは単月最高売上高だった4月をさらに大きく更新。全体傾向と同様にラグジュアリーブランドのハンドバッグや財布、宝飾・時計、化粧品など高付加価値商品への関心が引き続き高い。

J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比111.5%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体でも11.2%となった。

5月度の売上高は、休日が対前年-1日でマイナス影響があったものの、ラグジュアリーブランド、化粧品などを中心に訪日外国人売上が伸長。またお得意様を対象とした催事効果などもあり、外商売上が好調に推移した。

店舗別では、15店舗中12店舗が前年実績を上回った。
大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高は、対前年276.4%増(客数同150.9%増、客単価同50.0%増)となり、過去最高を更新した。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は、既存店前年同月比129.1%。阪急本店では146.1%、阪神梅田本店が108.9%だった。

ゴールデンウイークでは、遠方からのお客や帰省客など幅広い層が来店し、都心店を中心に店頭が賑わい、売上高は順調に推移した。

また母の日や、引き続きインバウンドの活況もあり、全店売上高は対前年で約3割増と実績を大きく上回る結果となった。中でも阪急本店の売上高前年比は約5割増と全体を牽引した。

免税売上高は前年に対して約4.0倍、阪急本店は約4.1倍と引き続き好調で、ゴールデンウイーク後も高い水準で推移した。同月の売上高では12ヵ月連続で過去最高を更新。また単月の売上高としては4ヵ月連続で過去最高を更新 した。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の既存店売上高は、高島屋単体の10店舗で前年同月比123.2%、国内百貨店子会社3社を加えると121.6%だった。

5月度の店頭売上高は、国内顧客では気温の上昇に伴いブラウス、カットソーや日傘、帽子などが堅調に推移した。また、インバウンドではラグジュアリーブランドを中心とする高額品が伸長したことから、単月としては3ヵ月連続で過去最高を更新した。免税売上高は、前年比222.9%増、2019年比156.9%増、2018年比158.0%増と大きく伸長し、全体を押し上げた。

店舗別売上高では、大阪店、京都店、日本橋店、横浜店、新宿店、玉川店、大宮店、岐阜店、高崎店が前年実績を上回った。

商品別売上高(同社分類による14店舗ベース)では、紳士服、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、 スポーツ、リビング、美術、サービスが前年実績を上回った。

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