7月百貨店売上速報|JフロントとH2Oが2桁増/免税売上げ引き続き好調

主要百貨店4社が7月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比107.2%、大丸松坂屋百貨店は110.0%、阪急阪神百貨店は115.0%、高島屋は107.4%だった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で107.2%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは113.3%、三越日本橋本店は106.5%、三越銀座店は126.0%、伊勢丹立川店は92.6%、伊勢丹浦和店は89.3%。首都圏5店で既存店111.3%と好調が続く。

商品面では、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの衣料品、ハンドバッグ、宝飾・時計、化粧品などが好調。気温上昇に伴い、サングラス、カットソー、ブラウス、パンツ等の夏物アイテムへの関心も高かった。

免税売上は、既存店国内百貨店計で6月と同水準の売上高となり、好調が継続している。全体購買傾向と同様にラグジュアリーブランドのハンドバッグや財布、宝飾・時計、化粧品など高付加価値商品への関心が引き続き高い。


J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比110.0%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体でも110.0%だった。

7月度の売上高は、休日が対前年より2日少なかったことによるマイナス影響があった。それでも、ラグジュアリーブランドや化粧品が好調を持続したことに加え、気温の上昇に伴いサマーニットやカットソーなどの夏物衣料品が活発に動いた。

店舗別では、大丸 札幌店が25.3%増、大丸 心斎橋店18.3%増、大丸 京都店12.2%増と、とくに好調だった。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、前年同月比111.8%増(客数79.7%増、客単価17.9%増)。札幌店、名古屋店、静岡店の免税売上は前年の約3倍となった。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は、既存店前年同月比115.1%。阪急本店が121.3%、阪神梅田本店が105.9%だった。

関西では7月上旬から猛暑日が多かったことで、都心店を中心に盛夏ファッションが堅調に推移した。セールの縮小傾向を定価商材の伸長でカバーし、全店売上高は前年を上回る結果となった。

お中元商戦については、気温の本格的な上昇もあってかビールやそうめんなどが堅調。一方、洋菓子が苦戦傾向だった。さらに一部果物の不作の影響で送料込みの産地直送ギフトの早期品切れが発生し、全体的な売上は前年実績を少し下回る水準で推移した。

免税売上高は前年に対して約2.1倍、阪急本店も約2.1倍と引き続き好調で、14カ月連続で過去最高売上高を更新した。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の既存店売上高は、高島屋単体の10店舗で前年同月比107.4%、国内百貨店子会社3社を加えると108.1%だった。

7月度は国内顧客は、婦人ブラウス、パンツなどの夏物衣料(正価品)や旅行用品が動いた。またインバウンドは、引き続きラグジュアリーブランドを中心とする高額品が伸長した。

商品別売上高(当社分類による14店舗ベース)は、紳士雑貨、婦人服、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、スポーツ、リビングが前年実績を上回った。

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