8月百貨店売上速報|三越とH2Oが2桁増/台風影響も売上げ好調

主要百貨店4社が8月の売上高速報を発表した。既存店売上高は三越伊勢丹百貨店は前年比111.0%、大丸松坂屋百貨店は106.8%、阪急阪神百貨店は111.1%、高島屋は107.3%だった。

(株)三越伊勢丹ホールディングス(東京都新宿区、細谷敏幸社長)の国内百貨店売上げ合計は前年同月比で111.0%。伊勢丹新宿本店の店頭売上げは128.4%、三越日本橋本店は103.7%、三越銀座店は112.8%、伊勢丹立川店は94.7%、伊勢丹浦和店は95.5%。首都圏5店で既存店116.7%と好調が続く。

商品面では、ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドの衣料品、ハンドバッグ、宝飾・時計、化粧品などが好調。伊勢丹新宿本店は、常連客向けのイベント実施で売上が伸長した。

免税売上は、前年を超えて推移。全体購買傾向と同様にラグジュアリーブランドのハンドバッグや財布、宝飾・時計、化粧品など高付加価値商品への関心が引き続き高い。


J.フロントリテイリング(株)(東京都中央区、好本達也社長)は、大丸松坂屋百貨店合計が既存店前年同月比106.8%。博多大丸、高知大丸を含む百貨店事業全体でも106.8%だった。

8月度の売上高は、下旬の台風により下関店・博多大丸が2日間、高知大丸が1日臨時休業したことなどによるマイナス影響があった。それでも宝飾品やラグジュアリーブランド、化粧品は好調に推移した。

店舗別では、大丸 札幌店が20.3%増、大丸 京都店8.1%増、大丸 心斎橋店・梅田店・東京店6.3%増と、好調だった。

大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高(速報値)は、前年同月比139.6%増(客数同47.6%増、客単価5.5%減)。

エイチ・ツー・オーリテイリング(株)(大阪市北区、荒木直也社長)の(株)阪急阪神百貨店(大阪市北区、山口俊比古社長)は、既存店前年同月比111.1%。阪急本店が115.5%、阪神梅田本店が109.6%だった。

8月末に台風10号が西日本を横断し、その影響で博多阪急が29日と30日を臨時休業。大阪では月前半がほぼ連日の猛暑日だったが、お盆休みで最大9連休ということもあり、都心店を中心に来店客数は順調に推移した。

盛夏ファッションが引き続き好調ながら、低速台風の影響で月末の来店客数と売上の押し下げ要因となり、全店売上高は前年に対して約1割増の結果となった。

免税売上高は前年に対して約5割増、阪急本店も約6割増と引き続き好調で、15カ月連続で過去最高売上高を更新した。

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)の既存店売上高は、高島屋単体の10店舗で前年同月比107.3%、国内百貨店子会社3社を加えると106.2%だった。

8月度は台風7号・10号の影響があったものの、国内顧客は101.5%、インバウンドは147.1%といずれも前年を上回った。

商品別売上高(当社分類による14店舗ベース)は、紳士服、紳士雑貨、婦人雑貨、特選衣料雑貨、宝飾品、スポーツ、食料品、サービスが前年実績を上回った。

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