イオンnews|11月既存店主要10社で伸び/イオンリテール5.2%増
イオン(株)(千葉県千葉市、吉田昭夫社長)の11月の連結各社の業績は、主要10社すべてが既存店・全店売上高とも前年同月を上回った。全社が前年比増となったのは、今期に入って、6月に続いて二度目。
11月は、円安や物価高騰の長期化により顧客の節約志向が一層強まったことから、年末商戦の幕開けとして、グループ全体で「イオン ブラックフライデーセール」に取り組んだ。
また、グループのプライベートブランド「トップバリュ」では、物流効率化や一括仕入れによるコスト削減を進め、購入頻度の高い日用品36品目の値下げを実施した。これにより2024年度累計で値下げした品目数は115品目となった。さらに、ブランドの原点ともいえる「ジェーカップ」を中身も装いもリニューアルし、トップバリュ50周年記念商品として数量限定で発売した。
総合スーパーのイオンリテールでは、「イオン ブラックフライデーセール」を実施した。過去最大規模の買得商品や企画を展開し、食品・日用品の増量企画や衣料品の半額企画、防寒・節電対策商品を特別価格で展開したほか、美容家電や豪華食材を揃えた予約販売会など、多彩な施策を通じて節約志向や高付加価値商品への需要に対応した。
セール期間中の売上げは前年同日実績から約20%伸長。11月度全体の既存店売上高も、前年比105.2%と好調に推移した。食品部門では農産、水産、畜産、グロサリー、デリカがとくに好調で、既存店売上高は27カ月連続で前年を上回った。また、ヘルス&ビューティケア部門では化粧品や調剤用品が売上げをけん引し、33カ月連続で前年実績を上回った。
総合スーパー事業を各社別にみると
イオンリテール(株)の既存店売上高105.2%、全店売上高とも104.6%
イオン北海道(株)の既存店売上高は105.0%、全店では109.2%。
イオン九州(株)の既存店売上高は106.2%、全店でも105.8%。
スーパーマーケット事業では、主要企業10社計の既存店客数が8カ月連続で前年を上回り、既存店売上高は21カ月連続で前年実績を超えた。各社とも、節約志向に応えるためトップバリュ商品の品揃えを拡充したほか、地域産品を活用した新商品の開発や、店内加工によるでき立て商品の品揃えを強化した。
とくにマックスバリュ東海は、「得意日」に野菜を中心とした生鮮部門での価格強化を図る一方、ブラックフライデーでは専用商品の販売促進に加え、ボーナスポイントの付与でプロモーションをさらに強化した。
主要企業別にはみると
マックスバリュ東海(株)は既存店売上高102.8%、全店売上高104.1%。
(株)フジは既存店売上高が102.7%、全店では101.7%。
(株)いなげやは既存店が104.6%、全店では102.6。
コンビニ事業ではミニストップ(株)は既存店売上高101.5%、全店売上高101.1%だった。
サービス・専門店事業のコックスでは、気温の低下に伴い冬物商品の販売が活発化した。とくにブラックフライデー期間中はアウターやボトムの販売が好調で、11月度全体の既存店売上高は前年比111.0%と大きく伸長した。
(株)コックスの既存店売上高は111.0%、全店は112.2%。
(株)ジーフットは既存店売上高104.3%、全店は100.4%。
(株)キャンドゥの既存店売上高は102.9%、全店は103.1%。