イオンnews|6月既存店主要7社が昨対クリア/イオンリテールは2.1%増
イオン(株)(千葉県千葉市、吉田昭夫社長)が2025年6月の連結各社の業績を発表して。主要9社中、7社が既存店売上高で前年同月を上回った。
6月は記録的な高温だったことから、イオンは環境省や自治体と連携し、熱中症対策の啓発活動を強化した。全国のイオンモールやショッピングセンターでは、涼しさと楽しさを体験できるイベントを開催し、家族で楽しめる場を提供した。
また、米の品薄と価格高騰への対応として、政府備蓄米約2万トンをグループで一括調達し、GMS、SM、DS、H&W事業の店舗で販売開始した。
トップバリュでは、ノンアルコールビール新商品の「プレミアム プライムフリー」を発売し、ビール市場の多様なニーズに対応している。
主要9社の業績は以下の通り。
<総合スーパー事業>
イオンリテール(株)は、既存店売上高102.1%、全店売上高103.1%。
イオン北海道(株)は、既存店101.7%、全店109.0%。
イオン九州(株)は、既存店105.7%、全店104.3%。
イオンリテールは、4カ月連続で前年の既存店売上高を上回った。衣料品では、夏の季節に最適なTシャツやインナーなどの売り込みを強化した「FASHION FEST(ファッションフェス)」のセールスが奏功した。また食品は、ベトナムの特産品のフルーツ、コーヒー、即席麵などの本場の味を直輸入して展開した「ベトナムフェア」など産地フェアの実施や、飲料・米・盛夏商材が好調で、前年実績を34カ月連続で上回った。食品部門別では、グロサリー、デイリー、畜産、食品専門店のカフェランテが好調。ヘルス&ビューティケアは、ひんやりコスメなどを強化した化粧品や調剤などが牽引した。
イオン九州では、アプリクーポンの対象商品拡充や生鮮食品特売日の「名物化」の展開が奏功した。
<スーパーマーケット事業>
マックスバリュ東海(株)は、既存店売上高101.9%、全店売上高103.1%。
(株)フジは既存店103.1%、全店103.4%。
またスーパーマーケット事業の主要企業10社の合計では、既存店客数が15カ月連続で前年を超え、既存店売上高は28カ月連続で前年実績を上回った。スーパーマーケット事業の各社でも、随意契約によってグループ一括調達した政府備蓄米の販売を開始した。
マックスバリュ東海では、「じもの(地域商品)」の品揃えや得意日での生鮮価格の強化、冷凍食品やトップバリュを拡充した店舗のリニューアル、移動スーパーの稼働エリア拡大などの取り組みを継続し、既存店売上高が8カ月連続で前年を上回った。
<コンビニ・サービス・専門店・その他事業>
ミニストップ(株)は、既存店売上高101.5%、全店売上高100.1%。
(株)コックスは、既存店92.0%、全店92.3%。
(株)ジーフットは、既存店89.2%、全店87.0%。
ディスカウントストア事業のビッグ・エーでは、店舗の活性化を積極的に推進したことに加え、価格訴求型のベストプライスやディスカウント専用のPBを強化したことで、客数の増加につながった。ジーフットは、全店・既存店ともに2ケタマイナスとなった。
最後に、5月度のセグメント別業績は以下の通りだった。
GMS事業 既存店売上高101.8%・既存店客数98.7%
SM事業 102.8%・100.1%
DS事業 107.2%・104.2%
ヘルス&ウエルネス事業 103.4%・100.9%
サービス事業 124.5%・125.0%
専門店事業 99.4%・100.1%