イオンアグリ創造news|ごみ処理施設発生のCO2をイチゴ栽培利用・実証開始

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イオン直営農場の運営と農産物の生産委託に取り組むイオンアグリ創造(株)(千葉市美浜区、福永庸明社長)と(株)タクマ(兵庫県尼崎市、南條博昭社長)は、一般廃棄物処理施設で発生する燃焼ガスに含まれるCO2(二酸化炭素)を施設園芸に供給・利用する技術の実用化を目指し、町田市バイオエネルギーセンターの熱回収施設とバイオガス化施設から出る燃焼ガスを用いて、イチゴ栽培の実証を行うことに合意した。

この技術の実現により、一般廃棄物処理施設で生み出される電気、熱、CO2を大規模施設園芸に利用するトリジェネレーションシステムの実用化を目指す。トリジェネレーションシステムとは、発電において発生する電力、熱に加えて、燃焼ガスに含まれるCO2を植物の育成促進に有効活用するエネルギー供給システム。電気・熱・CO2の3つ(トリ)を利用する仕組みを意味している。

実証では、一般廃棄物処理施設で発生する電気、熱、CO2を、イチゴ栽培の施設園芸資源として有効活用することで、施設園芸におけるエネルギー起源CO2排出量の削減と、エネルギーコストの低減化、さらに農作物へのCO2の固定によって一般廃棄物由来のCO2排出の削減を図っていく。

■取り組み概念図

背景にあるのは、地方自治体では一般廃棄物処理施設が主要なCO2排出源となっていることだ。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、一般廃棄物処理施設で発生する熱・電気と同様に、このCO2を価値ある資源と捉え、それらを有効活用することが望まれている。

一方、大規模施設園芸による農作物生産は、収穫量の安定化・増大、高品質化など利点が多く、国内農業の持続性確保や食料安全保障の観点から普及促進が期待されている。しかし運営に用いる電力、温度制御に必要な熱、収量増大用のCO2施用などに起因して多くのエネルギー起源CO2を排出しいる。またこれらのエネルギーコストが高いことも課題だ。

イオンアグリ創造とタクマは、この実証を通じて、ゼロカーボンシティの実現に資するとともに、農産物生産の新規参入・拡大による食料の安定供給や施設園芸を通じた地域循環共生圏の構築に繋げることを目指す。

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