イオンnews|4月主要15社営業成績/GMSとSM振るわずドラッグのみ好調

(株)イオン(千葉市美浜区、岡田元也社長)主要15社の2018年4月度の営業概況が公開された。

イオンの総合スーパー(GMS)業態は3社。

中核企業のイオンリテール(株)(千葉市美浜区、岡崎双一社長)は、既存店売上高が、3月は101.1%とプラスだったが、4月は97.9%と減少した。全店ベースでも0.2ポイント前年を下回った。

イオン北海道(株)(札幌市白石区、星野三郎社長)は既存店、全店ともに99.2%となり、0.8ポイントの減収だ。

イオン九州(株)(福岡市博多区、柴田祐司社長)はさらに厳しく、既存店が96.8%、全店で99.0%と前年未達。

スーパーマーケット業態のマックスバリュ各社は全国に7社ある。

マックスバリュ北海道(株)(札幌市中央区、出戸信成社長)は好調だ。既存店100.6%、全店103.4%と天気にも左右されずに健闘した。既存店、全店ともに前年をクリアした。

マックスバリュ東北(株)(秋田市、佐々木智佳子社長)は、既存店、全店ともに97.3%だった。3月も既存店、全店ともに前年割れだったが、4月は3月よりもさらにポイントが下がった。

マックスバリュ東海(株)(静岡県鵔東郡、神尾啓治社長)は、1月から引き続き既存店は95.7%と苦戦した。全店ベースでも98.0%と伸びなかった。

マックスバリュ中部(株)(名古屋市中区、鈴木芳知社長)は、既存店も全店も98.2%と前年をクリアできなかった。

マックスバリュ西日本(株)(広島市南区、加栗章男社長)は、既存店は95.8%、全店ベースでも97.8%と苦戦した。

マックスバリュ九州(株)(福岡市博多区、佐々木勉社長)は、既存店は99.8%と前年度には及ばなかったが、全店ベースでは100.8%に着地した。

(株)マルエツ、(株)カスミ、マックスバリュ関東(株)が属するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)(東京都千代田区、藤田元宏社長)は、既存店が97.6%、全店も99.8%と苦戦した。

結果として、既存店・全店ともに増収は、北海道のみ。既存店マイナス・全店プラスは、これも九州のみ。東北、東海、中部、ユナイテッドは既存店・全店ともにマイナスだった。

コンビニエンスストアのミニストップ(株)(千葉市美浜区、藤本明裕社長)は、既存店99.1%、全店でも99.2%となり、前々月、前月に続いて減収。

ドラッグストアのウエルシアホールディングス(株)(東京都千代田区、水野秀晴社長)は、既存店106.1%、全店が114.5%と絶好調。今期も前年比10%増の高い伸びで推移している。

衣料品専門店の(株)コックス(東京都中央区、吉竹英典社長)は、既存店97.8%と苦戦したが、全店は101.0%とまずまずだった。そして靴専門店の(株)ジーフット(東京都中央区、堀江泰文社長)は、既存店95.6%、全店で96.1%と前年に届かなかった。

アミューズメント施設を運営する(株)イオンファンタジー(千葉市美浜区、片岡尚社長)は、既存店106.0%、全店104.9%と前月に続いて今月も好調を維持している。

イオンは総合スーパー業態、およびスーパーマーケット業態の唯一のナショナルチェーンと判断できる。したがってその業態ごと、地域ごとの営業実績は、それ自体が日本の業態と地域の消費や経済を表現している。その意味でも俯瞰しておくことは重要だ。

ドラッグストアとアミューズメントは依然として好調。専門店チェーンは衣料品が好調をやや取り戻したが、シューズは相変わらず不調。コンビニも不調が続く。総合スーパー3社はいずれも不調だった。スーパーマーケットは、マックスバリュ北海道とマックスバリュ九州以外は不調に終わった。つまり4月は全国的に小売業全体で不調だったということになる。例外はドラッグストアである。

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