イオンnews|12月既存店イオンリテール1%減/GMSとSMが苦戦
イオン(株)(千葉市美浜区、岡田元也社長)の主要各社の12月度業績が発表された。
12月は前年より土曜日が1日多かった。「火曜市」「お客様感謝デー」は前年と同じ回数だった。
こうした曜日周りのなかで、既存店が前年を上回ったのは、ウエルシアホールディングス(株)、(株)コックス、(株)イオンファンタジーの3社だけだ。総合スーパー、スーパーマーケットは年間最大の書き入れ時に、1社も前年をクリアできなかった。
主力の総合スーパーの既存店売上高は、イオンリテールが99.0%、イオン北海道が99.9%、イオン九州が96.5%と、いずれも前年に及ばなかった。全店ベースでは、イオン北海道が100.1%とわずかに前年の実績を上回った。12月初旬・中旬は寒気の南下が弱く、暖かい日が続いたため、冬物・防寒衣料が動かず、アパレルが苦戦した。また食品では鍋物などのホット商材が伸びなかった。
スーパーマーケットのマックスバリュ(MV)も、既存店では1社も前年に届かなかった。全店ベースで前年をクリアしたのはMV北海道(株)100.4%、MV九州(株)101.0%の2社のみ。
(株)マルエツ、(株)カスミ、マックスバリュ関東(株)の首都圏3社で構成するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)は97.9%だった。8月、9月は前年を上回っていたが、10月からまた3カ月連続で前年比マイナスとなった。
ミニストップの既存店売上高は96.6%。前年比プラスとなったのは、9月(101.1%)の1カ月だけだった。
ドラッグストアのウエルシアホールディングス(株)は変わらず好調で、既存店は104.4%。全店ベースでも110.2%と伸長している。
専門店では、靴の(株)ジーフット月99.3%だったが、アパレルの(株)コックスは100.0%と辛うじて前年に届いた。
アミューズメント施設を運営する(株)イオンファンタジーは10月、11月と前年実績を下回ったが、12月は103.7%と好調だった。
イオンの趨勢は日本の小売業全体の動向を象徴する。昨年12月の1年の集大成の月が不調に終わった。日本小売業全体でも決算までの2カ月、3カ月の奮起が望まれる。