PPIHnews|年商1兆6819億円26.6%増・経常10.2%増/ヤマダ抜いて第5位

(株)パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都目黒区、吉田直樹社長)が2020年6月期の本決算を発表した。

売上高は1兆6819億4700万円(前年同期比26.6%増)、営業利益が759億9700万円(20.4%増)、経常利益が751億7300万円(10.2%増)、そして当期純利益が503億0300万円(6.9%)と大幅な増収増益だ。これによって、3月期決算の(株)ヤマダ電機の1兆6115億3800万円を抜いて、日本第5位の小売業となった。

営業利益率、経常利益率ともに4.5%。

ディスカウント事業の売上高は1兆1175億0700万円(10.0%増)、営業利益は473億1100万円(4.6%減)の増収減益だ。

主力業態ドン・キホーテは、食品や日用雑貨品を中心とした生活必需品の強化策を講じたことで売上総利益率の改善を図った。その一方で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う渡航制限の影響で、インバウント売上高については、2020年2月以降急減速したことから、既存店売上高成長率は2.9%減となった。

ファミリー向け業態のMEGAドン・キホーテを運営する(株)長崎屋は、地域密着型の商品構成、演出、価格設定、サービス対応などが、顧客のリピート率を上昇させており、既存店売上高成長率は1.5%増だ。

ユニー(株)が担う総合スーパー事業の売上高は4916億2100万円(84.8%増)、営業利益は169億9200万円(141.4%増)と大幅な増収増益だ。

外出自粛の影響やテレワークの推進などによって、衣料品はやや厳しい状況となった。一方で、食品需要が好調に推移したことに加え、住居関連品などの強化策が奏功したしたことから、既存店売上高成長率は1.7%増となった。

テナント賃貸事業の売上高は582億2900万円(48.8%増)、営業利益は135億7900万円(74.2%増)。ディスカウントストア事業の店舗数増加に加えて、ユニーが2019年1月から連結子会社となったことから、テナント賃貸事業に関わる対象件数の増加や稼働状況が改善し、好調に推移した。

国内事業では、関東地方に5店舗(ドン・キホーテ五反田東口店、ドン・キホーテ行田持田インター店、ドン・キホーテ栃木平柳店、ドン・キホーテ大田原店、ドン・キホーテ群馬吉岡店)、北海道に1店舗(ソラドンキ新千歳空港店)、東北地方に3店舗(ドン・キホーテ潟上店、ドン・キホーテ一関店、ドン・キホーテ福島店)、中部地方に2店舗(ドン・キホーテ大須店、APITA CLOTHING美濃加茂店)、近畿地方に3店舗(ドン・キホーテ十三店、ドン・キホーテ大阪天満駅店、ドン・キホーテ四条河原町店)、四国地方に2店舗(ドン・キホーテ四国中央店、MEGA徳島店)、九州地方に3店舗(ドン・キホーテ福岡鞍手店、MEGA鹿屋店、ドン・キホーテ那覇壷川店)の合計19店舗を出店した。

法人別内訳は、ドン・キホーテ18店舗、ユニー1店舗の増店。

また、(株)橘ホールディングスが発行する全株式を取得したことにより、同社子会社が運営する商業施設「ボンベルタ橘」(橘百貨店、宮崎市)の1店舗が加わった。

海外事業は、シンガポール共和国4店舗(DON DON DONKIスクウェア2店、DON DON DONKIクラークキーセントラル店、DON DON DONKI J-Cube店、DON DON DONKI JEM店)、香港2店舗(DON DON DONKIミラプレイス2店、DON DON DONKI OPモール本店)、タイ王国1店舗(DON DON DONKI The Market本店)の計7店舗を開店した。

一方で、ドイト(現:スカイグリーン)が運営するホームセンター事業とリフォーム事業について、吸収分割による事業承継を行ったため15店舗が減少し、ユニーの子会社である99イチバの株式を80%売却したことから73店舗が減少した。

また、事業効率改善のため、ピアゴ穂積店他2店舗を閉店した。

6月期末時点におけるグループの総店舗数は、629店舗(2019年6月期末時点693店舗)となった。

次期は売上高1兆7000億円(1.1%増)、営業利益770億円(1.3%増)、経常利益760億円(1.1%増)、純利益510億円(1.4%増)を見込む。

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