U.S.M.Hnews|年商7339億円6.1%増・経常利益101.9%増の増収増益

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(株)(東京都千代田区、藤田元宏社長)が2021年2月期の本決算を発表した。

営業収益7338億5000万円(前年同期比6.1%増)、営業利益191億2400万円(104.4%増)、経常利益194億3300万円(101.9%増)、当期純利益88億4500万円(440.5%増)と増収増益だ。

営業利益率、経常利益率ともに2.6%。

同社は、新型コロナウイルス感染症の防疫対策を最優先とし、店舗での飛沫感染防止や三密回避対策、従業員の感染防止対策に取り組み、地域における生活インフラとしての責務を果たした。

営業面においても、家庭内喫食の高まりに対応したメニューレシピの提供や品揃えの強化、特定の曜日や時間帯に顧客が集中することを回避する販売促進策を実施した。また、スマートフォンを使った「スキャン&ゴー」、インターネットで注文した商品を店頭の無人ピックアップルームやエリア内の指定配送先で受け取れる「オンラインデリバリー」を開始し、新たな生活様式に対応するデジタル化に注力した。さらに、AIデジタルサイネージを活用した広告配信・マーケティングサービス「イグニカ(ignica)サイネージサービス」の展開を拡大した。

(株)マルエツは、キャッシュレス決済サービスやモバイルTカードサービスを全店に導入した。11月から運用を開始した「スキャン&ゴー」は、65店舗に導入を完了し、2021年5月末までに全店に導入する。

「体験型スーパーマーケットモデル」第1号店として2月にオープンした船橋三山店では、レジ周りやイートインスペースなど、顧客にサービスを提供する「サービスエリア」と称する場所を設けるとともに、「鮮度」「商品との出会い」「ストレスゼロ」「繋がり」の4つの価値の提供とサステナブルな社会の実現に向けた新たな取り組みを始めた。

(株)カスミでは、「魅力ある店舗価値の追求」「共生社会の実現」「イノベーションによる生産性向上」に取り組んだ。新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、「スキャン&ゴー」を一部の小型店舗を除く全店に展開するとともに、セルフレジを91店舗に導入し、レジの待ち時間と人との接触機会の削減に取り組んだ。

また、在宅で仕事をする顧客の増加を受けて「オンラインデリバリー」や「移動スーパー」を積極的に展開した。内食需要の高まりに対しても、チラシに料理レシピを掲載し、QRコードからその調理動画が視聴できるようにした。さらに、店舗の改装を積極的に実施し、生鮮とデリカの強化、品揃えの拡充に努め、食の専門店としての利便性を高めた。

マックスバリュ関東(株)では、買物体験型スーパーマーケットとして10月に「マックスバリュおゆみ野店」の大規模活性化を実施した。そしてその取り組みを、マックスバリュエクスプレス店へ水平展開した。また、生鮮惣菜(気まぐれシリーズ)の本格展開、地場野菜生産者コーナー拡大、水産惣菜、インストアベーカリーの拡大に継続して取り組んだ。デジタル化への取り組みとして、11月から「オンラインデリバリー」と「スキャン&ゴー」を導入し、認知度向上に向けた取り組みと他店舗への展開を図った。

マルエツ6店舗、カスミ3店舗を新規出店し、一方でマルエツ5店舗、カスミ5店舗の10店舗を閉鎖した。2月末のグループ店舗数は、中国江蘇省の2店舗を含めて518店舗。

次期は、営業収益7270億円(0.9%減)、営業利益130億円(32.0%減)、経常利益132億円(32.1%減)、親会社に帰属する当期利益45億円(49.1%減)を見込む。

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