PPIHnews|年商2兆2468億円7.2%増・経常利益6.6%増の増収増益
(株)パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都目黒区、吉田直樹社長)が2025年6月期の本決算を発表した。
2024年7月1日~2025年6月30日の連結業績は、売上高2兆2467億5800万円(前年比7.2%増)、営業利益1622億9600万円(15.8%増)、経常利益1585億4200万円(6.6%増)、当期期純利益905億1200万円(2.0%増)と増収増益だった。
営業利益率は7.2%、経常利益率7.1%。
PPIHグループは、競合他社との差別化要因である「現場主義」と「個店主義」に立脚した強みを最大限に発揮し、積極的な営業戦略に基づく“攻めの経営”を推進した。
国内事業は、売上高1兆8961億1300万円(7.5%増)、営業利益1580億8400万円(15.7%増)。
アミューズメント性の高い購買体験の提供、豊富な品揃え、プロモーションの強化などが奏功し、200を超える国と地域から訪日した外国人観光客が来店したことから、免税売上高は大きく伸長した。また、若年層の囲い込みを目的としたマーケティング施策の推進やメディア露出の強化、季節やトレンド需要を捉えたMD戦略等により、免税以外の売上げも伸長している。
PB/OEM商品については、顧客ニーズを捉えた商品開発力の向上や、定番商品のOEM転換戦略などにより、PB/OEM商品の売上構成比が伸長しており、売上総利益率の向上に貢献した。
国内事業では、関東地方に12店舗、北海道地方に1店舗、東北地方に1店舗、中部地方に3店舗、近畿地方に4店舗、四国地方に2店舗、九州地方に2店舗を出店した。
北米事業は、売上高2594億3700万円(5.1%増)、営業利益22億8300万円(33.7%減)。
南カリフォルニアの山火事の影響により1店舗の焼失があったが、新規出店や製造オペレーションの改善、新たな営業施策が奏功して、売上高及び売上総利益率は伸長した。一方で、新規出店に関わる費用の増加や株式取得に伴うアドバイザリー費用の計上等により、販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は減少した。
グアムへの初出店となる大型店舗の「DON DON DONKI VILLAGE OF DONKI」、“ニッチ”な日本専門店として認知が拡大している高収益モデル業態である「TOKYO CENTRAL」の新店舗「TOKYO CENTRAL PCH Torrance店」、ハワイで初の「DON DON DONKI」業態となる「DON DON DONKI Kapolei店」など、規模拡大に向けた積極的な出店を進めた。
アジア事業は、売上高912億0900万円(7.1%増)、営業利益19億2900万円(前年は1億4600万円)。
円安進行と積極的な出店施策により売上高、販売費及び一般管理費は増加しているが、人件費の管理、業務の内製化とバックオフィス業務など、生産性改善による効率改善を進めたことにより、営業利益は増加している。売上げ拡大に向けた取り組みとして、現地の商流を活用した商品戦略の強化、スポット仕入れや日本国内でインバウンド人気の高い商品の価格訴求などの施策を行った。
海外事業については、米国カリフォルニア州に1店舗(TOKYO CENTRAL PCH Torrance店)、米国ハワイ州に2店舗(Fujioka’s Wine Times Kapolei店、DON DON DONKI Kapolei店)、グアムに1店舗(DON DON DONKI VILLAGE OF DONKI店)、シンガポールに1店舗(DON DON DONKI Bukit Panjang Plaza店)、香港に1店舗(DON DON DONKI 旺角 MPM店)、台湾に1店舗(DON DON DONKI桃園統領店)、マレーシアに1店舗(JONETZ by DON DON DONKI NU Sentral店)を出店した。
また、2025年4月に米国カリフォルニア州サクラメントを中心に寿司レストランを運営するMikuni Restaurant Group,Inc.の全株式を取得し、子会社化したことにより、9店舗がグループ店舗として新たに増加した。一方で、国内2店舗、海外3店舗の合計5店舗を退店した。
2025年6月末時点のグループの総店舗数は、国内655店、海外124店の合計779店となった。
2026年6月期は、売上高2兆3270億円(3.6%増)、営業利益1700億円(4.7%増)、経常利益1671億円(5.4%増)、当期純利益1055億円(16.6%増)を見込む。