バローnews|第2Q営業収益3659億円/HC反動減もSMは生鮮&惣菜が堅調

(株)バローホールディングス(岐阜県多治見市、田代正美会長兼社長)が2022年3月期第2四半期の決算を発表した。今期から「収益認識に関する会計基準」を適用していることから、前年同期との比較は行っていない。

4月1日~9月30日の業績は、営業収益3659億3400万円(前年同四半期3675億2300万円)、営業利益124億5800万円(163億2600万円)、経常利益140億4400万円(億円)、四半期純利益61億0400万円(87億9400万円)。収益認識会計基準等を適用しているため、営業収益は前期より99億8200万円の減少、営業利益は1100万円、経常利益も1100万円、四半期純利益は300万円それぞれ減少している。グループ店舗数は1243店。

営業利益率3.4%、経常利益率3.8%。

今期から「コネクト2030~商品・顧客・社会を繋ぐ」を戦略目標とする中期3カ年経営計画をスタートさせた。環境・社会課題への取り組みを通じて持続可能な社会を目指しながら、製造機能を活かした商品力の向上や来店目的を明確にした「デスティネーション・ストア」への転換を進めている。顧客との接点強化を担う自社電子マネー「LuVit(ルビット)カード」会員は358万人、アプリ登録会員は45万人に上っている。

2021年6月30日にアマゾンジャパン合同会社との協業により開始した。バロー高辻店(名古屋市昭和区)を配送拠点とするネットスーパーが順調な伸びを示し、商圏シェアの拡大にも寄与した。

スーパーマーケット(SM)事業の営業収益は2018億6800万円(前年同四半期1983億5200万円)、営業利益は80億6000万円(63億0200万円)。営業収益は前期より24億5800万円減少したが、営業利益への影響は軽微だった。

(株)バローでは、1店舗を新設し、12店舗を「デスティネーション・ストア」へと改装して、生鮮の強化を図った。既存店売上高(収益認識会計基準等適用の影響を除く)が前年同四半期比で0.6%増加した。EDLP(エブリデー・ロー・プライス)を販売促進策とする店舗は、新店を含め58店舗になった。惣菜をはじめとするグループ製造商品やプライベート・ブランド商品の販売に注力するとともに、バロー、(株)アークス、(株)リテールパートナーズの3社間で締結した資本業務提携のもと、共同仕入れ・共同販売によるスケール・メリットの追求など、継続的な取り組みを進めた。SM店舗数はグループ計297店となっている。

SMと惣菜専門店「デリカキッチン」を運営する中部フーズ(株)や前期に子会社化した大東食研(株)が営業収益の拡大に寄与した。営業利益については、バローにおける改装費用や人件費の増加、内食需要の反動減があった(株)タチヤ、(株)食鮮館タイヨーなど、SM各社における売上総利益の減少が影響した。

ドラッグストア事業の営業収益は763億9900万円(前年同四半期764億8600万円)、営業利益は16億6700万円(24億3400万円)。営業収益は前期より13億7800万円減少しているが、営業利益には影響していない。

5月に調剤薬局を運営する(有)つるまる、(株)オフィス澤田を子会社化し、両社の2店舗を含む22店舗を新設、8店舗を閉鎖した。ドラッグストアの店舗数はグループ計463店(うち調剤取り扱い128店)となった。

9月に開設したV・drug岐阜大学病院前薬局(岐阜県岐阜市)では、服薬支援・医薬品情報提供など適切な調剤サービスを行うとともに、最新の調剤機器を導入した。

コロナ禍による消費行動の変化を踏まえ、LuVitアプリを活用して健康に関する情報発信や管理栄養士が考案したレシピ掲載、アプリ限定クーポンの配信を積極的に続けた。既存店売上高(収益認識会計基準等適用の影響を除く)は、マスク・衛生用品などの反動減から前年同四半期比で3.5%減少となったものの、調剤部門が堅調に推移したほか、化粧品販売にも復調の兆しが見られた。営業利益については、開業費用や人件費の増加が影響した。

ホームセンター(HC)事業の営業収益は625億0700万円(前年同四半期679億1100万円)、営業利益は34億7900万円(前年同四半期52億円)。営業収益は24億4700万円、営業利益は1800万円それぞれ前期より減少している。

園芸やアウトドア用品が好調に推移したが、巣ごもり需要の反動減に加えて、8月の天候不順の影響が響き、既存店売上高(収益認識会計基準等適用の影響を除く)は、(株)ダイユーエイト、(株)ホームセンターバロー、(株)タイムの3社で前年同四半期比5.4%減少した。営業利益については、売上減少に伴う売上総利益の減少と経費の増加が影響した。タイムで1店舗を新設し、ダイユーエイトで1店舗を閉鎖した。HC店舗数はグループ計155店。

スポーツクラブ事業の営業収益は48億2900万円(前年同四半期40億6300万円)、営業損失は2億7500万円(前年同四半期営業損失13億2700万円)。営業収益は8700万円減少しているが、営業利益には影響はない。「スポーツクラブアクトスWill_G(ウィルジー)」を3店舗(うちフランチャイズ2店舗)新設し、6店舗(うちフランチャイズ運営5店舗)を閉鎖した。スポーツクラブ事業の店舗数はグループ計187店(うちフランチャイズ運営54店)。

関連カテゴリー

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧