アスクルnews|第2Qコロナ特需で売上高2090億円の増収大増益
(株)アスクル(東京都江東区、吉岡晃社長)が2022年5月期第2四半期の決算を発表した。
5月21日~11月20日の業績は、売上高2090億3800万円(前年同期比1.3%増)、営業利益66億9600万円(13.0%増)、経常利益67億1600万円(13.7%増)、四半期純利益45億4600万円(31.6%増)だった。売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益のいずれもが、第2四半期連結累計期間として過去最高を記録した。
営業利益率、経常利益率ともに3.2%。
アスクルは2022年5月期を中期経営計画(2022年5月期~2025年5月期)実現に向けた足固めの年として位置付け、営業利益は確保しながら、積極的に設備投資を実行している。
主力分野であるeコマース事業の売上高は2044億1300万円(前年同期比0.9%増)。差引売上総利益は、感染対策商品をはじめとする利益率の高い商品の売上高が減少したことで、売上総利益率が前年同期比で0.5ポイント減少し、506億0400万円(1.2%減)となった。BtoB事業、「LOHACO」や連結子会社(株)チャームの物流費の改善や「LOHACO本店」リニューアルに伴う固定費削減などによって、売上高販管費比率が前年同期比0.5ポイント減少し、販売費及び一般管理費が438億5200万円となった。その結果、営業利益は67億5200万円(前年同期比1.8%増)となった。
BtoB事業の売上高は1695億9400万円(前年同期比0.4%増)。コロナ禍の今をeコマース市場拡大の機会と捉え、取り扱い商材数の拡大や新WEBサイトの構築など、中期経営計画の実現に向けて着実に事業を推進した。新型コロナウイルス感染対策商品の特需の減少やオフィス用品需要の低迷があったものの、成長分野である生活用品・MRO商材の売上高の伸長によって増収を確保した。一方で、期初計画通りではあるが、特需の減少などによる売上総利益率が減少したことで減益となった。
MRO商材は Maintenance,Repair and Operations の頭文字を取った略称で、工場・建設現場・倉庫などで使用される消耗品や補修用品などの間接材全般を指す。
BtoC事業の売上高は348億1900万円(前年同期比3.2%増)。2021年6月に「LOHACO本店」をヤフー(株)が提供するシステム基盤に移行し、新本店としてリニューアルオープンした。ソフトバンク(株)、ヤフーと連携しリニューアルした「LOHACO本店」の機能改善を進めたことで、「LOHACO」の売上高は、前年同期比で9億1900万円増収の265億7100万円(前年同期比3.6%増)となり、BtoC事業増収に貢献した。
ロジスティクス事業の売上高は42億2400万円(前年同期比23.4%増)、営業損失は7800万円(前年同期は営業損失7億4200万円)。ASKULLOGIST(株)の同社グループ外の物流業務受託の拡大によって売上高が増加した。物流業務受託の準備期間に係る物流センター賃料などの費用負担が減少したことから前年同期比で営業損益は大幅に改善した。
その他事業の売上高は7億3500万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は4300万円(前年同期比40.1%減)。嬬恋銘水(株)での飲料水の販売が「LOHACO」を含めて好調であることから売上高は増加したものの、新製造ラインの稼働前の試験費用の発生もあり、増収減益となった。
通期は、売上高4300億円(1.9%増)、営業利益140億円(0.5%増)、経常利益139億円(0.4%増)、当期利益90億円(16.0%増)を見込む。