イオンnews|’21年度営業収益8兆7159億円で過去最高/経常利益20%増

イオン(株)(千葉市美浜区、吉田昭夫社長)の2022年2月期連結業績は、営業収益が過去最高を更新する8兆7159億5700万円(対前期比1.3%増)、営業利益は1743億1200万円(15.8%増)、経常利益1670億6800万円(20.4%増)の増収増益だ。当期純利益についても65億0400万円(前年より775億2900万円の増益)と大幅に損益改善して黒字化した。

営業利益率は2.0%、経常利益率1.9%。

2021年度本決算結果の説明は、江川敬明執行役財務・管理担当から発表された。

セグメント別では、調剤併設店舗の拡大や積極的な新規出店を推進したヘルス&ウエルネス事業、前期に国内外で大規模な臨時休業を実施したディベロッパー事業やサービス・専門店事業が増収増益となった。SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業は継続する内食需要を取り込み、コロナ前の2020年2月期連結累計期間に対しても増収増益。GMS(総合スーパー)事業は、ネットスーパーの拡大・強化と、AIの活用や在庫削減による荒利益率の改善に取り組み損益改善となった。

GMS事業の営業収益は3兆3004億5000万円(対前期比98.2%)、営業損失23億2100万円と、前期より87億9400万円改善した。

主力企業のイオンリテール(株)は1兆8173億9500万円で前年比7.6%減。営業損失は85億4500万円(133億3500万円の改善)、経常損失155億0200万円(137億9700万円の改善)、純損失206億6100万円(305億2400万円の改善)。損失幅は縮小した。イオンリテールではリバイバル期間の最終年度に当たった21年度に、「構造改革」「成長の基盤づくり」の両輪の改革を進めた。「構造改革」では、マーチャンダイジング・サイクルの精度改善を進め、既存店在庫高や回転日数は前期比で大幅に改善した。またデリカ(惣菜)部門で導入を進める、販売実績や天候・客数などの環境条件をAIが学習し、割引時に適切な価格を設定できる「AIカカク」の導入や、品揃えの見直しも奏功し、デリカ部門は食品部門における売上総利益率の改善に貢献した。一方、「成長の基盤づくり」では、衣料でのスポーツ、カジュアル、エシカルといった成長性の高い分野における「スポージアム」「エシーム」「SELF+SERVICE」のブランドを拡大展開した。また、ネットスーパーは前期比約2割の売上伸長となった。

SM事業は営業収益2兆5206億7800万円(対前期比98.9%)、営業利益305億3900万円(73.3%)、DS事業は営業収益3881億1100万円(97.7%)、営業利益27億5900万円(61.4%)。

ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益1兆310億2000万円(対前期比107.8%)、営業利益419億0900万円(100.9%)。

総合金融事業は、営業収益4725億4900万円(対前期比96.9%)、営業利益617億9100万円(144.9%)。

ディベロッパー事業は、営業収益3667億4300万円(対前期比112.1%)、営業利益388億7000万円(108.8%)。

サービス・専門店事業は、営業収益7034億4700万円(対前期比109.6%)、営業損失27億3000万円(前期より149億4900万円の改善)。

国際事業は、営業収益4122億3200万円(対前期比99.5%)、営業利益55億9200万円(92.2%)。

吉田昭夫代表取締役社長は、中期5カ年計画の1年目の進捗状況とビジョンを語った。

そのなかでDXの進捗を強調した。

「最もプライオリティの高い施策として掲げるデジタルシフトは、コロナ前と比較して2倍の売上げとなった。ネットスーパーは700億円で、20億円のスーパーマーットに換算すると35店舗に相当する。ネットスーパーは年平均20%で伸長している」

「2021年度にデータ・イノベーションセンターを開設した。社内外のデジタルシフトは進む」

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