高島屋news|年商7611億円11.8%増・経常利益69億円で黒字転換

(株)高島屋(大阪府大阪市、村田善郎社長)が2022年2月期の本決算を発表した。

営業収益7611億2400万円(前年同期比11.8%増)、営業利益41億1000万円(前年同期は営業損失134億9600万円)、経常利益69億0300万円(前年同期は経常損失136億3700万円)、当期純利益53億6000万円(前年同期は339億7000万円の当期純損失)で、今期は黒字に転じた。

営業利益率は0.5%、経常利益率は0.9%。

今年度は2023年度を最終年度とする「3カ年計画」の初年度として、早期黒字化に向けたコスト構造改革に取り組み、百貨店売上げの回復につながる品揃えやサービスなど営業力強化を進めた。組織のスリム化や業務の内製化などにより、営業費の圧縮を進め、経営体制の整備に取り組んだ。また「2023年度にEC売上高500億円」を目指す足掛かりとして昨年8月にリニューアルした「髙島屋オンラインストア」は、おせち料理やバレンタイン商材などのシーズンプロモーションを中心に好調に推移した。

事業のセグメント別業績は、次のとおり。

百貨店業の営業収益は6483億6100万円(13.7%増)、営業損失は65億6100万円(前年同期は営業損失213億2300万円)となった。

同社は百貨店再生に取り組む中、コスト構造改革と営業力強化を両輪で進めている。コスト構造改革では、安定的に利益を創出できる仕組みへと転換するため、生産性向上と共に適正な要員体制の構築や外部委託作業の内製化などによる営業費削減を進めた。営業力強化では、コロナ禍を経て変化した顧客ニーズを踏まえたワンストップショッピングの実現に向けた品揃えに取り組んでいる。

海外店舗のあるASEAN地域では、昨年4月以降コロナの影響が再拡大し、上海高島屋以外の各社は厳しい営業体制となった。シンガポール髙島屋とサイアム髙島屋はコロナ影響を受けたが、前年度の休業の反動によっていずれも増収となった。ホーチミン髙島屋は2021年5月末から食料品のみ営業したが、7月から約3カ月間全館休業したことから、減収となった。

商業開発業の営業収益は411億8500万円(11.4%増)、営業利益は72億7900万円(24.1%増)。国内の商業施設においては、緊急事態宣言の発出地域の拡大や延長を受け、営業時間の短縮および臨時休業を実施したが、前年度に比べ休業規模が縮小したことにより東神開発(株)は増収増益となった。

金融業の営業収益は165億1500万円(1.6%増)、営業利益は43億5800万円(前年比1.6% 増)となった。オンラインストア等のWEB入会の促進や百貨店以外での利用を促進すると共に、運営体制の効率化を進めた。

建装業での営業収益は163億3100万円(14.4%減)、営業損失は5億0400万円(前年同期は営業損失9億8000万円)となった。

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