サミットnews|’22年3月期は年商3237億円0.9%減・経常利益32%減
サミット(株)(東京都杉並区、服部哲也社長)が2022年3月期決算を発表した。2021年4月1日に完全子会社の(株)サミット・コルモを合併しているため、前期は連結決算の数値との比較になる。
営業収益は3236億9900万円(前期比0.9%減)、売上高が3108億5300万円(0.9%減)、営業利益は91億4300万円(27.6%減)。
また人員増と単価アップによる人件費増やコロナ陽性者発生店舗のPCR実施や消毒等の管理費増もあって販売管理費および一般管理費は前年比2.2%増となり、経常利益は94億7700万円(31.8%減)、純利益が60億5900万円(36.7%減)の減益となった。
減収減益決算となったが、「コロナ特需の2021年3月期を除くと、売上高、各利益すべてで過去最高の数値となった。2020年3月期の当期純利益52億1800万円に対して8億4000万円の増加、また計画数値も達成した」(花谷優宏取締役常務執行役員 総務部・経理部・情報システム部分掌)。
売上高営業利益率は2.9%、同経常利益率は3.0%。
商品別で見ると、生鮮3部門は前期比3.1%減、総菜・ベーカリーが8.4%増、その他食品が0.6%減、家庭用品・衣料品他が4.7%減と、惣菜・ベーカリーはコロナ禍で裸販売を中止したが、需要に見合った商品開発の磨き上げで好調に推移した。
また既存店は客数が前期比2.7%も客単価が3.2%減となり、売上高は0.6%減だった。
店舗数はスーパーマーケット119店、コルモピア単独店18店の計137店。スーパーマーケットでは亀有駅北店(東京都葛飾区・1647㎡)、湯島天神南店(東京都文京区、695㎡)、浦安駅北口店(千葉県浦安市・1641㎡)の3店舗を新規出店し、サミットストア富士見町店と同戸田駅店、コルモピアコピオ相模原インター店の3店舗を閉鎖した。
サミットの服部哲也社長は22年3月期を振り返り、「コロナ2年目で上振れは落ち着いてきたが、緊急事態宣言や蔓延防止等措置の発出の影響は受けた。感染者数が増えた時期の店舗運営については社員が皆で役割分担してこなしていこうという体制ができていたことから、1年間、1店舗も休まず運営できた。業績は減益だったが、コロナという我々の努力とは関係のないところででき上がった数値なので、気にしていない。むしろ店長たちには、上振れした分、自分たちの実力の成し遂げた分をしっかり把握したうえで、2023年3月期に取り組まなければならないと言っている」と語る。
その2023年3月期は営業収益3370億円、売上高3230億円、営業利益84億円、経常利益85億円、当期純利益61億円を見込む。経常利益については電気料金の値上げ、4月に開設した世田谷船橋店(東京都世田谷区・1648㎡)を含む4店舗の新店計画から減益の計画だ。
「最初の3カ月は我慢の3カ月。電気料金などが上がるなかで経費をコントロールすることが必要。それが最終利益を左右するはず。主力のNBが値上がりした商品カテゴリーは低価格商品に需要はシフトしているが、それが一過性なのかどうか。6月になれば、値上げ局面を見極めることができる。その段階でその後の対策を検討する」
また「ネットスーパーはスーパーサンシと組み、10月をめどに1店舗で開始する」(服部社長)。