バローnews|第1Q営業収益1866億円2.2%増・経常利益16.8%減の増収減益
(株)バローホールディングス(岐阜県多治見市、田代正美会長兼CEO)が2023年3月期の第1四半期決算を発表した。営業収益1866億3000万円(前年同期比2.2%増)、営業利益53億0100万円(17.9%減)、経常利益60億4000万円(16.8%減)、四半期純利益30億9600万円(18.4%減)。
営業利益率2.8%、経常利益率3.2%。
今期は、「コネクト2030~商品・顧客・社会を繋ぐ」を戦略目標とする中期3カ年経営計画の2期目を迎え、製造機能を活かした商品力の向上や来店目的を明確にした「デスティネーション・ストア」への転換を進めた。スーパーマーケット事業では生鮮の強化および既存店改装を継続し、ドラッグストア事業ではヘルスケア、化粧品および調剤部門を強化した。また、ホームセンター事業では、プライベート・ブランド商品の販売をさらに拡大するとともに、EC事業およびデジタルマーケティングを推進した。
スーパーマーケット(SM)事業の営業収益は1020億5400万円(1.5%増)、営業利益は30億8600万円(27.4%減)。生鮮・惣菜部門の強化を支える食品加工業、卸売業が貢献するとともに、前期に子会社化した企業が寄与し、増収となった。しかしながら、(株)バローでは、巣ごもり需要の反動減により既存店売上高(収益認識会計基準等の影響を除く)が前年同四半期比2.8%減となり、売上総利益が減少したほか、(株)タチヤで開業費用が増加し、減益となった。
SM事業では、4店舗を新設、1店舗を閉鎖し、SM店舗数はグループ合計315店舗となった。中核の(株)バローでは、「SMバロー南草津店」(滋賀県草津市)、「SMバロールビットタウン刈谷店」(愛知県刈谷市)の2店舗を新設、8店舗の改装を行った。
前期に(株)八百鮮および(株)ヤマタを子会社化し、都心部における業種店の展開を企図するなか、(株)タチヤでは、駅中の商業スペースで野菜・果物の販売に特化した「タチヤアスティ高蔵寺店」(愛知県春日井市)の展開に続き、6月には超高層マンション別棟で生鮮食品をコンパクトな売場で販売する「タチヤ錦二丁目店」(愛知県名古屋市中区)を新設した。
ドラッグストア事業の営業収益は393億7000万円(3.6%増)、営業利益は7億8900万円(25.2%増)。生活防衛傾向の強まってきている環境に合わせた価格政策を採用したものの、巣ごもり需要の反動減や季節関連商品の需要低下を受け、既存店売上高(収益認識会計基準等適用の影響を除く)が前年同四半期比で0.8%減少した。しかしながら、全店ベースで調剤および化粧品が伸張したほか、前期から当期にかけて開設した店舗も寄与し、増収となった。また、原価改善等により売上総利益率が上昇し、営業総利益増加額が経費増加額を上回ったことから、増収増益となった。
ドラッグストア事業では13店舗を新設、1店舗を閉鎖し、店舗数は490店舗(うち調剤取扱149店舗)となった。なお、(有)アオイ薬局、(有)つるまるおよび(株)オフィス澤田は、4月1日付で中部薬品株式会社が吸収合併した。
ホームセンター(HC)事業の営業収益は327億3200万円(1.6%増)、営業利益は19億6800万円(5.9%減)となった。店舗の新設および閉鎖はなく、店舗数はグループ合計158店舗。
スポーツクラブ事業の営業収益は24億4700万円(2.5%増)、営業損失は2億2500万円(前年同四半期1億9400万円)となった。スポーツ用品を販売する(株)アプローチで1店舗を新設、1店舗を閉鎖し、店舗数はグループ合計193店舗(うちフランチャイズ運営57店舗)。