ローソンnews|営業収益9886億円41.6%増・経常534億円12.4%増

(株)ローソン(東京都品川区、竹増貞信社長)の2023年2月期は営業総収入は9886億2100万円(前年同期比41.6%増)、営業利益550億5600万円(16.9%増)、経常利益534億5300万円(12.4%増)、純利益246億8900万円(37.9%増) の増収増益となった。

営業総収入に対する営業利益率は5.6%(6.7%)、経常利益率は5.4%(6.8%)。( )は前年数値。

期中、創立50周年に当たる2025年に向けて策定した「Challenge 2025」実現に取り組んだ。2020年9月に立ち上げたローソングループ大変革実行委員会のもと、国内コンビニエンスストア事業では店舗改装や商品刷新を行うとともに、グループ全体で持続的な成長に向けた中長期課題の解決、新たな収益機会の獲得及び働きがいの向上などに取り組んだ。

特に2022年度は実行の年として「地域密着×個客・個店主義」を戦略コンセプトに掲げ、北海道、近畿で先行してエリアカンパニー制を導入した。エリアカンパニーでは、より現場への権限・裁量を付与して迅速な意思決定、仮説・検証サイクルの高速化を進めた。

国内コンビニエンスストア事業では顧客の生活スタイルの変化に対応し、冷凍食品や日用品などの日常使いの商品拡充とともに、顧客の需要に対応した個々の店舗の特性・状況に見合った店舗改装を進めた。期中、2985店舗の改装を完了した結果、2023年2月末日現在の改装店舗は前年度からの累計で7290店舗となった。

店舗改装と併せて進めていた店内調理サービス「まちかど厨房」の導入は9191店舗となった。また、2022年5月からローソン店舗への「無印良品」の本格導入を開始し、2023年2月末日現在の導入店舗数は9621店舗となった。

営業面では、創立50周年の2025年に向けて、2022年6月から「新・マチのほっとステーション」を実現するためのプロジェクト「ハッピー・ローソン・プロジェクト!(ハピろー!)」を開始し、「圧倒的な美味しさ」「人への優しさ」「地球(マチ)への優しさ」の3つの約束を実現するための施策を推進した。商品強化に加えて、店舗の接客レベルの向上、食品ロスやプラスチック使用量及びCO2排出量の削減などの取り組みを継続した。

店舗運営面では、引き続き3つの徹底(①心のこもった接客、②マチのニーズに合った品揃えの徹底、③お店とマチをきれいにする)の強化に努めた。その他、顧客の日常生活をサポートする取り組みとして、店舗改装とともに取り組んできた品揃えの拡充により冷凍食品やカウンターファストフード、店内調理サービス「まちかど厨房」などの売上げが伸長した。

「無印良品」の商品は、化粧品や焼菓子などが好調に推移した。「Uber Eats(ウーバーイーツ)」を含む4社のフードデリバリーサービスの導入店舗数は2023年2月末日現在で46都道府県の3558店舗。「Uber Eats」では、OTC医薬品の取り扱いを17都道府県の91店舗で実施している。

「ローソン」「ナチュラルローソン」「ローソンストア100」の国内の出店数は228店舗、閉店数は253店舗となり、2023年2月末日現在の国内総店舗数は1万4631店舗となった。

新たなコンビニエンスストアモデル構築として取り組んでいる調剤薬局、ドラッグストアチェーンとの提携により、一般用医薬品や調剤薬品の取り扱いや化粧品、日用品などの品揃えを増やしたヘルスケア強化型店舗を継続して展開した。このヘルスケア強化型店舗も含めた一般用医薬品の取扱店舗数は、298店舗(うち、調剤薬局併設型店舗数は51店舗)。

また、介護拠点併設型店舗数は、20店舗。さらに、病院内コンビニエンスストアの「ホスピタルローソン」の展開は345店舗となった。「ナチュラルローソン」の店舗数は131店舗、「ローソンストア100」の店舗数は661。

(株)成城石井事業では直営店舗数は175店舗となった。上期は前年同期のコロナ禍における巣ごもり需要の取り込みの反動により、路面大型店を中心に青果・精肉・鮮魚などの生鮮食品やグロサリー、菓子の売上げが伸び悩んだが、下期は各種施策の展開や広報活動の強化などにより、自社のセントラルキッチンで製造している自家製惣菜を中心に売上げが堅調に推移した。

2022年7月には新たなセントラルキッチンの操業開始により製造能力が従前の約2倍となり、自家製商品の開発強化や自社製造比率の向上に取り組んでいる。なお、成城石井は、2022年9月9日に行った東京証券取引所への株式上場申請について、株式市場の動向などを理由に、2022年12月16日に上場申請を取り下げた。

成城石井事業の営業総収入は1095億4100万円(0.8%増)、セグメント利益は111億8900万円(0.5%減)となった。

金融関連事業では、(株)ローソン銀行のATMネットワークやATMの基盤を活用した新しいサービスの拡充に努めた。2023年2月末日現在、全国のATM設置台数は1万3519台、1日1台当たりのATM平均利用件数は52.6件、提携金融機関数は全国で384金融機関となった。金融関連事業の営業総収入は344億8600万円(2.6%増)、 セグメント利益は38億8200万円(31.1%増)となった。

海外事業では、中国、タイ、インドネシア、フィリピン、米国ハワイ州で、各地域の運営会社が「ローソン」店舗を展開している。中国は、2023年2月末日現在の店舗数が5620店舗と前期末比で1060店舗の純増となった。

子会社による出店に加え、各都市における地場小売企業とのメガフランチャイズ契約による出店や、パートナー企業が本部機能を持ち指定エリアにおける運営開発全般を担うエリアライセンス契約による出店などを進め、出店エリアと店舗数の拡大を加速しており、2022年7月に店舗数は日系コンビニとして初めて5000店舗を超えた。

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