やまやnews|23年3月期売上高1527億円・経常29億円/増収増益

(株)やまや(宮城県仙台市、山内英靖社長)が2023年3月期の決算を発表した。売上高が1527億6400万円(対前年増減率6.5%増)、営業利益28億3700万円(341.1%増)、経常利益29億5300万円(66.4%減)、純利益は19億3000万円(56.1%減)となった。

酒販事業売上高は1303億1600万円(1.0%減)、営業利益41億0100万円(16.5%減)となった。行動制限の緩和により、外出機会が増加し、10月からは全国旅行支援が開始されるなど、顧客のニーズに合わせ、キャンプ商材や手土産商材の品揃えを充実させた。大手ビールメーカーが10月から値上げをしたため、9月中に大きな買い置き需要が起きた。

11月にサッカーワールドカップ、3月にWBCが開催されたことで、スポーツ観戦のための家飲みの機会も増え、ビールをはじめ世界各国の酒の紹介やカクテルなど新しい飲み方の提案を積極的に行った。

各自治体独自に実施されたキャッシュレス決済キャンペーンでは、一部の店舗で来店客の増加につながった。

店舗状況では築館店(宮城県)は移転し、新規出店では宮古宮町店・前沢店(岩手県)、湊鹿妻店(宮城県)、鉄砲町店(山形県)、志木中宗岡店(埼玉県)、岡山平井店(岡山県)、姪浜小戸店(福岡県)の計8店を開設した。また、山形業務店(山形県)を閉店した。2023年3月末における酒販事業の総店舗数は、351店舗(前年同期比6店増)。

外食事業売上高は227億0500万円(前年同期比87.1%増)、営業損失は12億7400万円(前期は営業損失42億8200万円)となった。外食業界では、4月から6月は経済活動の正常化が進み、売上高に回復が見られたが、6月下旬頃から感染者数が増加すると、大人数での会食や宴会に対する自主的な自粛の雰囲気が高まり、宴会のキャンセルが相次ぐなど、居酒屋業態は厳しい状況が続いた。

9月以降の売上高は回復基調となった。居酒屋需要が回復基調に転じた後は、変化する顧客ニーズを先読みした集客対策を実施してきました。宴会ニーズの変化スピードも速く、少人数から大人数需要へ、席予約からコース宴会予約へ、個室需要の高まりなど、その時々のニーズの先回りとターゲット別に開発した商品の打ち出しを行い、集客を行った。

コロナ禍で減少した「大箱店舗」の特性を活かし、インバウンド団体や国内旅行団体の集客も順調に推移した。また業態転換及びリフレッシュ改装を進めた。各種値上がりの対応としては、配膳ロボット、スマホオーダー、モバイルPOSの導入などのDX推進の継続とともに、生産性の向上とコストの抑制に努めた。

2023年3月末の飲食直営店は、355店(前年同期比21店減)、飲食FC店は、313店(同32店減)となり、飲食店の総店舗数は、668店(同53店減)となった。

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