ヤオコーnews|第3Q営収4696億円9.2%増・経常317億円22.3%増
(株)ヤオコー(埼玉県川越市、川野澄人社長)の2024年3月期第3四半期連結業績は、営業収益が4695億7300万円(前年同期比9.2%増)、営業利益は318億0800万円(21.3%増)、経常利益は316億7200万円(22.3%増)の増収増益。四半期純利益は220億8800万円(31.2%増)。
営業利益率6.8%(6.1%)、経常利益率6.7%(6.5%)。( )は前年数値。
ヤオコーは「ミールソリューションの充実」と「価格コンシャスの強化」を基本方針とし、最終年度となる第10次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)のメインテーマである「『2割強い店づくり』の実現」に取り組んでいる。
重点施策は、「価格対応」「個店の販売力強化」「独自の商品開発・開拓」「生産性の向上」の5項目。商品面では、独自化・差別化につながる品揃えのためにミールソリューションに注力し、主力商品の磨き込みと部門を越えた商品開発を進めている。
販売面では、同社では主客層と位置付ける49歳までの家族「ヤングファミリー」層の支持を固めるべく、EDLP(常時低価格施策)や「厳選100品」に加え、生鮮の頻度品などの価格政策と売場づくりを強化した。また、地方の特産品を揃えた「産地フェア」や、十五夜などの「小さなキワ」を提案する顧客参加型企画の実施で集客を図った。
運営面では生産性向上のために、自動化による業務改善やデジタルを活用したカイゼンに取り組んでいて、特にグロッサリーにおける自動発注は実施店舗の拡大を進め、生産性向上を図っている。また、環境対策として、廃棄削減、節電、リサイクル推進の取組みを進めており、2022年に開設したエコセンターでは、想定以上の稼働が続き、今後も活用拡大をさらに進めていく。
人材育成ではカイゼンと並行して、働き方に対する意識改革、労働環境を改善する取組みを継続した。また、主体的に成長でき、働きがいにつながる制度・教育の再設計に向け、社員教育・研修体制の充実を図る。
前期に引き続き、サクセッションプランとして、幹部候補者育成を目的とした研修を計画的に実施した。第3四半期連結累計期間は、8月にスクラップ&ビルドにより深谷上野台店(埼玉県深谷市)をリニューアルオープン、11月に松戸上本郷店(千葉県松戸市)を開設した。加えて、既存店の活性化策として、6店舗の大型改装を実施した。
また、店舗を拠点とするヤオコーネットスーパーは5店舗追加し、23店舗で展開している。グループ企業の状況は(株)エイヴイでは、「圧倒的な低価格」と「徹底したローコスト運営」を基本方針とし、その具現化を図る施策や取組みを進めている。
また、(株)フーコットにおいては、「美味しいもの、圧倒的な品揃え、低価格とそれらを支えるローコストオペレーションの徹底追求」を経営方針とし、9月に開設した深谷店(埼玉県深谷市)を含め、埼玉県を中心に4店舗を運営している。また、持分法適用会社である(株)せんどうとは、互いの強みを学びながら、具体的な取組みとして、デリカ商品の供給を進めている。
2023年12月31日現在の店舗数は、グループ全体で201店舗(ヤオコー184店舗、エイヴイ13店舗、フーコット4店舗)となっている。