アレンザnews|年商1497億円0.4%増・経常利益22.0%減の微増収減益

アレンザホールディングス(株)(福島県福島市、浅倉俊一社長)が2024年2月期の本決算を発表した。アレンザホールディングスは(株)バローホールディングスの子会社で、傘下にホームセンターの(株)ダイユーエイト、(株)タイム、(株)ホームセンターバロー、ペット専門店の(株)アミーゴなどの事業会社を有する。

2023年3月1日~2024年2月29日の連結業績は、営業収益1497億1500万円(前年比0.4%増)、営業利益41億0600万円(23.9%減)、経常利益46億1400万円(22.0%減)、四半期純利益23億7200万円(12.4%減)の増収減益だった。

営業利益率2.7%、経常利益率3.1%。

ホームセンター業界は、物価高の影響で消費マインドが低く、節約志向が根強い状況のもと、コロナ下での巣ごもり需要の反動減の影響も大きく、客数の減少が顕著であり、既存店の売上指数が前年を下回る状況が継続している。

アレンザでは「Challenge3000」営業収益3000億円、経常利益率5%をグループ目標とした中期成長戦略を進めている。ホームセンター事業を中心とした収益基盤を強化するため、PB商品の開発に重点的に取り組んだ。

また、各種専門店(ペット専門店、工具資材のプロショップ)の新規出店、収益力の高い既存店の全面改装と部門改装を順次実施した。植物・園芸、アウトドア、ペット、自転車などの専門カテゴリーの品揃えの拡充、農機具・工具の修理サービスやペットしつけ教室の開催など、付加価値サービスを提供することによる地域一番店づくりに注力した。

期中の出退店ではホームセンターを2店舗、ペット専門店7店舗、プロショップ3店舗の計12店舗を新設し、ホームセンター1店舗、オフィス用品専門店1店舗、ペット専門店3店舗をそれぞれ閉店した。2023年11月に(株)ホームセンター・アントを連結子会社としたことで5店舗が加わった。2月末時点の店舗数は304店。

事業会社別の状況はダイユーエイトが営業収益454億4100万円(2.4%減)、セグメント利益9億8100万円(40.6%減)。既存店ベースで、客数が前年同期比で5.1%減少し、客単価が1.2%増加しで既存店売上高は4.0%減少した。

ホームセンターの主力部門である園芸、植物、農業資材は、期初の好天の影響で好調に推移した。2月度は暖冬の影響で平均気温が高かったこともあって除草関連、園芸用土、種まきポットなどが前年よりも早く売上げ伸長したことで前年同期比を上回る結果となった。一方で、夏場の猛暑日が続いた影響で屋外作業関連用品の販売不振、秋口から冬季にかけては暖冬の影響で石油暖房やファンヒーター、防寒作業用品などの季節商品、灯油の売上高が大きく前年売上高を下回る結果となった。

タイムは営業収益162億9200万円(増減なし)、セグメント損失5300万円(前年同期はセグメント損失1500万円)。ホームセンター事業は既存店ベースで客数が前年同期比で5.7%減少、客単価が3.1%増加で既存店売上高は2.8%減少した。

夏場は猛暑日が続いたことで日用品・家庭用品・インテリア部門の季節商品が好調に推移した。一方で、春先の天候不順や夏の異常気象により、植物・園芸用品・農業資材関連商品の売上げが低迷したことや、冬季については暖冬の影響でインテリア・暖房家電・灯油などの季節商品の販売不振によって既存店売上高は前年を下回った。

ホームセンターバローは営業収益574億6400万円(0.1%減)、セグメント利益19億2300万円(10.7%減)。既存店ベースで客数が前年同期比で5.5%減少、客単価が4.2%増加で既存店売上高は1.5%減少した。

春先の天候不順や夏の記録的暑さ、冬季の暖冬によって園芸植物や季節商品の売上げが低調だった。また、巣ごもり需要の反動減や物価上昇に対する節約志向からの買い控えなど厳しい状況となった。一方で、修理サービス強化を打出したサイクルやバッテリー式を提案強化した農園芸機械の売上げは前年比で伸長した。また、PB商品の販売強化によりペット用品・日用消耗品の売上げも好調だった。プロの職人をターゲットとするプロショップ「プロサイト」は、認知度も拡大し前年比で大きく売上高が伸長しした。

アミーゴは営業収益214億円(4.0%増)、セグメント利益12億4400万円(18.1%減)。既存店ベースで、客数が前年同期比で5.5%減少、客単価が3.9%増加で既存店売上高は1.9%減少した。

専門店ならではのプレミアムフードやペットシーツなどの消耗品の物販について売上高は堅調に推移した。トリミングやドッグトレーニングといったサービス部門については、取扱高が伸長した。一方でコロナ禍における急激なペット需要がピークアウトしたことで、特に生体の販売数減少が顕著だった。それにともなって、ペットケージやサークルなどの関連用品の販売数も前年比で減少した。

次期は、営業収益1579億円(5.5%増)、営業利益47億円(14.5%増)、経常利益52億円(12.7%増)、当期純利益30億円(26.4%増)を見込む。

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