バローnews|第1Q営業収益2075億円5.7%増・経常利益59億円5.8%減

(株)バローホールディングス(岐阜県多治見市、田代正美会長兼CEO)が2025年3月期の第1四半期決算は営業収益2074億5000万円(前年同期比5.7%増)、営業利益51億9700万円(7.6%減)、経常利益58億8600万円(5.8%減)、四半期純利益32億8700万円(4.8%減)。

営業利益率2.5%(2.9%)、経常利益率2.8%(3.2%)。

同社では今期を初年度とする「コネクト2030~商品・顧客・社会を繋ぐ」を戦略目標とする新たな中期3ヵ年経営計画をスタートさせた。この経営計画の下、「成長戦略」、「収益戦略」、「持続性戦略」、「差別化戦略」の4つの戦略を成長ドライバーとして、スーパーマーケット事業では製造機能を活かした商品力の向上や来店目的を明確にした「デスティネーション・ストア」への転換と関西圏売上高500億円構想の実現に向けて推進している。

EC部門では取り扱い品目の増加、即日発送対応といったユーザーサービスの向上に努めた。一方、顧客との接点強化に向けて、グループ店舗網だけでなく、自社電子マネー「Lu Vit(ルビット)カード」やアプリの活用に注力した結果、第1四半期末現在の「Lu Vitカード」会員は469万会員、アプリ登録会員は112万会員となった。

また、「Lu Vit クレジットカード」の入会及び利用促進に向けたポイントプレゼントなどの販促キャンペーンなどを積極的に実施した結果、期末の申込受付数は21万口座となった。

小売り事業の状況ではスーパーマーケット事業の営業収益は1150億8100万円(6.8%増)、営業利益は43億3700万円(3.7%増)となった。中核会社のバローが4月に大阪府内5店舗目となる「SMバローリノアス八尾店」(大阪府八尾市)を新設した。また、トーホーストアから食品スーパー事業を譲り受けたヤマタが4月に生鮮スーパー「たこ一(いち)宝塚旭町店」(兵庫県宝塚市)を、八百鮮が5月に「八百鮮魚崎南店」(兵庫県神戸市)を新設した結果、期末店舗数はグループ合計321店舗となった。

なお、大和ストアーは、2024年4月1日付でバローが吸収合併した。営業面では節約志向や低価格志向の高まりを受け、バローで4月よりお値打ち感を訴求した「新・安さ挑戦」を全店展開したことでEDLP型商品の販売が伸びたほか、ベーカリーや対面販売を強化した鮮魚が好調に推移し、既存店売上高は前年比5.8%伸長した。

ドラッグストア事業の営業収益は437億8300万円(4.4%増)、営業利益は9億6800万円(16.2%減)となった。トーホーストアから譲り受けた3店舗を含め5店舗を新設し、期末現在の店舗数は512店舗(うち調剤取扱181店舗)となった。同事業では、新型コロナウイルス感染症の沈静化に伴いマスクの販売が大きく落ち込んだものの、梅雨入りの遅れや6月の平均気温が高く推移した影響により殺虫剤やUV関連などの季節品の販売が伸びたほか、処方せん枚数の増加により調剤部門の売上げも好調に推移し、既存店売上高は2.6%増加した。

一方、食品の売上構成比の上昇などにより売上総利益率は前年同四半期比横ばいとなり、販売費や人件費の増加、トーホーストアから転換した店舗の改装費用などにより販売費及び一般管理費が増加した結果、増収減益となった。

HC事業の営業収益は333億6800万円(2.9%増)、営業利益は10億2200万円(28.9%減)となった。HCの主力部門である植物・園芸用品、農業資材などが需要期の天候不順の影響により
売上げが落ち込んだものの、EC部門や自転車などの専門店が好調に推移したほか、年初の能登半島地震以降、東北地方でも相次いだ地震の影響で災害対策商品の需要が高まり、既存店売上高はダイユーエイト、ホームセンターバローおよびタイムの3社合計で前年同四半期比0.4%増加した。

しかしながら、3月の寒冷低温による影響で灯油など低利益率商品の売上構成比が上昇したほか、HC主力部門の売上減少などにより売上総利益率が低下したことに加え、人件費、集配送費及びキャッシュレス決済手数料の増加や旧ホームセンター・アント5店舗の改装費用などによって販売費及び一般管理費が増加したため、増収減益となった。店舗状況では、1店舗を新設、1店舗を閉鎖し、期末店舗数はグループ合計168店舗となった。

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