フジnews|第2Q営業収益4017億円0.7%増・経常利益61億円12.7%減

(株)フジ(愛媛県松山市、山口普社長)が2025年2月期の第2四半期決算は営業収益4016億9800万円(前年同期比0.7%増)、営業利益51億6800万円(14.6%減)、経常利益60億7600万円(12.7%減)、四半期純利益25億2500万円(37.7%減)となった。

営業利益率は1.3%(1.5%)、経常利益率は1.5%(1.7%)。( )は前年数値。

フジは今年2024年3月1日に(株)フジを存続会社として、(株)フジ・リテイリング及びマックスバリュ西日本(株)を吸収合併し、中国・四国・兵庫エリアトップのスーパーリージョナルリテイラーとして新スタートを切った。

「新生フジ」として2024-2026年度の中期経営計画を新たに策定、2030年度の営業収益目標を1兆円として、3つの基本戦略「企業文化の確立」「既存事業の改革」「事業インフラの統合とシナジー創出」と「ESG経営の推進」に全社を挙げて取り組んでいる。

「企業文化の確立」では、経営理念やビジョンの浸透を図るべく、各種研修や教育を行うとともに、従業員一人ひとりがより自律的に行動する風土や組織づくりに取り組んでいる。「既存事業の改革」では、多様化する顧客ニーズに対応した店舗のスクラップアンドビルドと既存店の活性化に取り組んだ。上半期は14店舗の活性化を実施し、下半期も4店舗のスクラップアンドビルドと15店舗の活性化を計画している。

DX推進では、作業効率の改善に向けてのセルフレジや電子棚札の導入拡大により、省人化、省力化を図っている。さらに、品切れ防止や鮮度の向上を目的に、需要予測型自動発注システムを全店舗へ導入、下半期は、システムを活用した在庫管理の精度向上に取り組む。

「事業インフラの統合とシナジー創出」については、サプライチェーンの統合と効率化に向け、物流センター再編を進めており、上半期は東四国エリアで完了し下半期は西四国エリアを計画する。加えて、自社プロセスセンターでは、製造加工する商品の仕様統一やエリア単位での商品供給体制の再構築に取り組んでいる。

商品調達や商品開発では、取引先の集約や品揃えの統一を進めるとともに、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」の取り扱いを拡充している。また、地元の素材や味付け、メニューなどを活かしたオリジナル商品の開発にも取り組んでいる。

業態別の状況では、スーパーマーケット業態は、二極化する消費に対応し価格訴求と価値訴求を進めた。52週マーチャンダイジングの実践による販売力の強化、「売場の基本5原則」(フレンドリーサービス、クリンリネス、品切れのない売場、鮮度と味の追求、食事の提案)の実践を通じた、マネジメント力の向上や強い組織づくりを進め、店舗運営力の強化に取り組んでいる。

既存店活性化では、3月にフジグラン松山(愛媛県松山市)、マックスバリュ三加茂店(徳島県三好郡東みよし町)、4月にマックスバリュ三木北店など12店舗で実施した。

新店は3月にマックスバリュ塩冶店(島根県出雲市)を出店、4月にはイオンタウン防府(ほうふ)店(山口県防府市)をディスカウントストアからスーパーマーケットへ業態転換した。結果、売上高前年同期比は2.0%増となった。

ディスカウントストア業態(DS)は、圧倒的な安さの実現に向け、プライベートブランド(トップバリュベストプライス、DS専用プライベートブランド)の販売を強化、一括仕入れによるコスト引き下げなど、EDLP(エブリデイ・ロー・プライス)を推進した。

既存店活性化は、3月にザ・ビッグでは防府店(山口県防府市)、7月に美祢店(山口県美祢市)の2店舗を実施。一方、4月に防府東店(山口県防府市)を閉店した。結果、売上高前年同期比は1.1%減となった。

ノンストアの取り組みは、移動スーパーの販路を拡大し、6月にはマルナカパワーシティ善通寺店(香川県善通寺市)で新たに運行を開始した。83店舗、車両台数132台、709ルート、立ち寄り拠点8200カ所で展開している。売上高前年同期比は18.8%増となった。

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