ライトオンnews|年商388億円17.3%減・純損失121億円で減収減益

(株)ライトオン(東京都渋谷区、藤原祐介社長)が2024年8月期の本決算を発表した。

2023年9月1日~2024年8月31日の業績は、売上高388億0800万円(前期比17.3%減)、営業損失50億円(前期は営業損失9億2200万円)、経常損失51億6600万円(前期は経常損失10億4800万円)、121億4200万円(前期は25億4500万円の当期純損失)当期純損失となった。

有力NB(ナショナルブランド)との戦略的パートナーシップの強化や新たなブランドホルダーとの取引開始、PB(プライベートブランド)を主要ターゲット層のニーズに沿ったブランド・テイストに絞り込むなど、ジーニングカジュアルの再強化に向け商品構成の見直しを進めた。また、在庫分析クラウドシステムを導入し、売れ筋商品の在庫管理の精緻化に努めることで、プロパー消化率の向上や売上総利益率の改善に取り組んだ。

成長ポテンシャルが高い店舗を中心に、NBのショップインショップ導入やブランドコーナー化の推進など、魅力的な店内環境の構築に向けた投資や、インフルエンサーによる店内イベント実施など集客力向上に向けた個別販促活動のほか、商圏属性や顧客属性に基づいた店舗限定商品の展開を行うなど、店舗ごとの品揃えの最適化に向けた取り組みを実施した。

ECビジネスにおいては、顧客への情報発信の充実やオンライン接客の質的向上への取り組み、ジーンズソムリエによるジーンズ選びに関する悩みをオンライン上で解決する相談サービスの提供など、店舗スタッフの強みを活かしたOMO(Online Merges with Offline:ECサイトと実店舗の融合)を推進し、オンライン・リアル店舗の両方で充実した顧客体験を提供できる環境を整え、EC関与売上げの成長に向けた取り組みを進めてきた。

「ジーンズソムリエ」とは、ジーンズに関するプロフェッショナルを育成するために誕生した「ジーンズソムリエ資格認定制度」の合格者。ライトオンには179名(2024年8月末日時点)のジーンズソムリエが在籍する。

部門別売上高は、ボトムス部門が145億1000万円(前年同四半期比10.7%減)、カットソー・ニット部門が123億6600万円(21.9%減)、シャツ・アウター部門が56億8300万円(22.9%減)となった。

経営成績については、新規仕入れの抑制や、持ち越し在庫の消化を加速度的に実施したことで、在庫適正化は計画通り進捗することができた。しかし上半期において、前年踏襲型のPB商品の販売不振で売上げが低調に推移し、在庫消化に向けた値引き幅が拡大したことにより粗利率が大きく低下した。

また下半期においても、ジーニングカジュアル再強化に向けた商品構成の見直しの中、消費者ニーズに合致した品揃えができず、同社の発信力不足により既存顧客離れの速度と新規顧客獲得の速度が釣り合わず、想定以上の客数減少を招き、期初計画を下回る減収減益となった。加えて、成長チャネルとして強化に取り組んだECビジネスにおいても、売れ筋商品の在庫欠品や外部モールの苦戦が響き、店舗受け取りを含むEC関与売上高は前年同期を下回る結果となった。

店舗展開では、2店舗の出店と35店舗の退店により、年度末の店舗数は340店となった。

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