アークスnews|売上高6083億円2.8%増・経常利益175億円4.9%減

(株)アークス(北海道札幌市、猫宮一久社長)の2025年2月期決算は売上高6082億8400万円(対前期比2.8%増)、営業利益159億3600万円(5.3%減)、経常利益175億4000万円(4.9%減)、当期純利益110億6300万円(6.0%減)となった。

営業利益率2.6%(2.8%)、経常利益率2.6%(3.1%)。( )は前年数値。

売上高6000億円を突破した。既存店ベースでは売上高2.5%増。節約志向の環境下、客数は対前期比0.1%減とほぼ前年並みに留めた一方、1点単価は対前期比3.7%増、1人当たり買上点数は同1.2%減、客単価は対前期比2.5%増。売上総利益率は25.1%と第4四半期における競合出店の影響もあり通期では対前期比0.2%低下した。

販管費は計画内で抑えた。とくに第4四半期に一段の経費節減に努めたものの、人件費や減価償却費の増加等もあり、売上高販管費率は22.5%、対前期比0.1ポイント増となった。

経営体制では、2024年5月28日、「3C体制」に移行して、アークスの純粋持株会社としての機能及び役割をさらに明確化し、データ分析とその活用事例の共有や商流統一の実施など、グループ各社の営業支援強化も継続的に行ってきた。

営業面では、顧客の節約志向への対応として、グループのプライベートブランドと位置づけているCGC商品の中でも特に価格訴求力の高い、定番商品を中心とした「ショッパーズプライス」や、大容量商品の「断然お得」の拡販を強化した。

また、野菜や米の価格上昇に対応した冷凍野菜や冷凍米飯を拡販するとともに、「簡便・時短・おいしさ」を訴求した冷凍めん類、ワンプレートミールなどの冷凍食品の品揃えも拡充した。

ノンフーズ・日用雑貨では商品力強化のため、ラルズでは、提携先であるカインズのオリジナル商品の販売を2024年4月から開始した。取扱い店舗数は期末で25店舗となった。バローホールディングス、リテールパートナーズとの新日本スーパーマーケット同盟の取組みでは、オリジナル商品開発と産地開拓の強化として、生鮮食品の「千の蜜バナナ」や「絹の蜜ネーブルオレンジ」、加工食品では2024年10月より「塩こうじにんにくぽん酢」の取扱いを開始し、商品ラインアップの拡充とシリーズ化を進めた。

ポイント会員制度・デジタル販促の強化として、2024年4月1日から顧客の利便性向上のため、RARAポイントをお買い物ギフト券との交換制から1ポイント単位で即時決済可能としたほか、同年10月1日に「アークスアプリ」を全面リニューアルした。期末のアプリ会員数は24万1000名と当初計画の約2倍で推移し、顧客基盤の強化につなげている。

ネットスーパー事業は、ラルズ、ベルジョイスで展開する「アークスオンラインショップ」において、保育園・介護施設等の法人需要の拡大、「重たく、かさばる」商品の米や酒類、布団などの販売が好調に推移した結果、売上高は対前期比45%増となった。

Amazon社との協業による「Amazonネットスーパー アークス」は、2024年6月から取扱い対象をアマゾンプライム会員以外の顧客にも拡大したことや、配送拠点を2店舗体制にし、札幌市のほぼ全域をカバーしたことなどにより売上規模は順調に拡大している。

店舗展開では、ユニバースが「(旧)Uマート桔梗野店」を「ユニバース樹木店」として移転開店したほか、既存店の活性化として、グループ計24店舗の改装を実施した。改装店舗のうち、7店舗はスーパーアークスへの業態変更を伴う改装となっている。閉店は2店舗。期末のグループ総店舗数は375店舗となった。

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