魚力news|年商366億円0.8%増・経常利益2.1%増、小売事業がけん引
鮮魚専門店チェーンの(株)魚力(東京都立川市、山田雅之社長)の2025年3月期は、売上高が366億2900万円(前期比0.8%増)、営業利益14億9300万円(5.6%減)、経常利益20億8200万円(2.1%増)、純利益は15億9300万円(17.1%増)の増収増益だ。
営業利益率は4.0%、経常利益率は5.6%。
主力の小売事業の売上高は315億0600万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は17億6000万円(1.6%増)。魚種の豊富さや旬を意識した仕入れを行い、鮮魚専門店ならではのにぎわいのある売り場作りを実施した。一方で、仕入れ・物流コストの増加、賃上げによる人件費の増加に対応するため、店舗ごとの適正な人員配置、作業オペレーションの統一化、資材の絞り込みなど徹底したコスト削減に取り組んだ。
飲食事業の売上高は15億2300万円(前年同期比7.9%増)、営業利益は前年並み(前年同期は営業損失1200万円)。
卸売事業の売上高は35億3100万円(前年同期比14.8%減)、営業利益は3200万円(72.7%減)。卸売事業では、子会社の魚力商事(株)がアジアでの新規取引先の開拓に取り組んだ。タイ国内各地の大型ショッピングモールなどで運営している鮮魚と寿司の小売店舗が、2025年3月時点で営業店舗が25店舗と好調に推移し、これらの店舗向けの輸出を伸ばしている。一方で、一部商品の供給制限などによる北米向け販売の落ち込みや、日本産水産物の禁輸措置の継続による中国向け販売の回復遅れなどの影響により、海外向け販売全体の売上高は前年に比べ減少した。