三菱食品ニュース|年商2兆4115億円の増収増益だが利益率は1%以下
三菱食品㈱(東京都大田区、森山透代表取締役社長)の2017年3月期の決算が発表された。
売上高は2兆4114億7400万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は178億3300万円(5.6%増)、経常利益は188億7700万円(3.6%増加)と増収増益。そして当期純利益は、前連結会計年度の固定資産売却益や投資有価証券売却益の反動減等から123億9100万円(0.8%減少)だった。
ただし売上高対比の営業利益率は0.74%、経常利益率は0.78%で、食品卸売業トップ企業と言えど、その収益体質はいまだ低い。
セグメント別の業績を見てみる。
①加工食品事業
売上高は7470億3000万円(0.4%減)、営業利益は45億500万円(2.1%増)となり、減収増益。コンビニエンスストア、ドラッグストア等との取り引きが伸長したものの、スーパーマーケット等との取り引きが減少したことが要因。
②低温食品事業
売上高は9569億2100万円(2.8%増)、営業利益は103億4200万円(7.6%増)で増収増益。コンビニエンスストアを中心とした売上げが堅調に推移した。利益は売上高増加に伴って、増益。販管費も増加したが、売上総利益のそれを上回る増加によって、営業利益は前年を上回った。
③酒類事業
売上高4158億5200万円(2.4%減)、営業利益5億3700万円(47.9%減)と減収減益。2015年9月末の子会社の異動(株式譲渡)の影響及び市場環境の悪化が主な要因。
④ 菓子事業
売上高は2898億1500万円(5.6%増加)、営業利益33億5600万円(36.7%増)と増収大幅増益。コンビニエンスストア、ドラッグストアとの取り引きが堅調に推移した。品種別では健康志向を背景にチョコレートなどが伸長した。
2018年3月期は、「デリカ本部」「フードサービス本部」「ライフネット本部」を設置し、全国横断での取り組みを推進する。また、物流の省人化・省力化を中心とした効率化を進め、コスト削減策を継続的に実行していく。売上高は2兆5000億円、営業利益は182億円、経常利益は192億円、純利益は125億円を見込む。
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