ファミマnews|タイのCentral FamilyMart全株式を譲渡・ライセンス事業化
(株)ファミリーマート(東京都港区、澤田貴司社長)は、タイでコンビニエンスストア事業を展開するセントラル・ファミリーマート(Central FamilyMart Co., Ltd. タイバンコク市)の持分株式を譲渡することを決定した。
ファミリーマートは2012年に、タイ最大の小売企業セントラル・リテール(Central Retail Corporation Limited、CRC)グループを事業パートナーとしてスタートした。具体的にはセントラル・リテールとの合弁会社セントラル・ファミリーマートを設立して、コンビニ展開を図ってきた。合弁会社はセントラル・リテールが51%の株式を保有、ファミリーマートが49%を保有していた。当然ながらファミリーマートの持分法適用関連会社となっていた。
今回、セントラル・リテールの100%子会社のセントラル・フードリテール(Central Food Retail Company Limited)に全株式を譲渡して、資本上は撤退する。つまりライセンスだけ提供するライセンス化である。これによって、タイ事業はファミリーマートの持分法適用関連会社から除外されることとなる。もちろんタイにおけるファミリーマートブランドでのコンビニ事業はセントラル・ファミリーマートが継続していく。
タイにおいてファミリーマートブランドのより深い浸透を達成するには、セントラル・リテールグループの経営資源を最大限活用したライセンス化事業とすることで、現地に根ざした事業展開を図ることが望ましいとの判断である。
タイのファミリーマートの店舗数はいまだ約1000店である。一方、ライバルのセブン-イレブンはタイ最大の財閥資本チャロン・ポカパングループ(CP)傘下で、米国のセブン-イレブン・インクのエリアフランチャイズで展開され、約1万1000店の規模にある。つまり10分の1以下である。そこでタイのファミリーマートをセントラル・リテール100%の子会社とすることで、現地化の強みを最大化する戦略を採ることに、日本のファミリーマートとセントラル・リテールの間で合意したということだ。
本件の実施に伴う当社連結業績における損益影響は、税引後利益段階において約45億円となる見込みで、2020年4月13日公表の2021年2月期(2020年3月1日~2021年2月28日)の連結業績予想に織り込んでいる。
株式売買契約締結日および譲渡日は2020年5月27日(水)である。