DCMホールディングスとケーヨーが経営統合に向けて協議
DCMホールディングス(株)と(株)ケーヨーが、4月5日開催の両社取締役会において、業務提携及び将来的な経営統合に向けて協議を行うことについて合意し、覚書を締結した。
経営統合の背景として、経済の不透明な状況や厳しい経営環境の中、ホームセンター業界においても、大手を中心とした店舗の大型化や店舗数の増加が進み、競争の激化が進行していることを挙げている。両社は業態を越えた競争環境が激しくなっている状況下で、地域ごとに異なるニーズに素早く対応するために、それぞれの企業理念を共有できるパートナー企業を模索してきた。
そして、今回の業務提携により経営規模を拡大することで、仕入れ・販売促進・店舗管理等における業務の効率化、売上高の向上、経費の削減等のメリットをお互いが十分に享受すると判断した。また、それぞれが得意とする地盤が異なり、重複する店舗が少ないことで、店舗の統廃合の必要性は小さいと見込まれる。そうした背景のもと、業務提携を主軸としながらも将来の経営統合も視野に入れて協議・交渉を重ねてきた。
DCMは、国内最大のホームセンターグループとして36都道府県に609店舗(平成28年2月末日現在)を展開。地域のニーズに合わせた店舗形態による新規出店やドミナントエリアの強化、自社開発商品の「DCMブランド」の積極展開など、商品提案方法の強化及びコスト低減等で業容の拡大に取り組んできた。
ケーヨーは、昭和49年9月にホームセンター事業に進出して以来、関東地区を中心として、甲信地区、東海地区、近畿地区と店舗エリアを拡大させ、地域の需要に合わせた展開を進めてきた。便利さと安さ、品揃えの拡大でサービスの提供に努めてきた。
今後は、これまで両社が培ってきた経営資源や商品開発、店舗開発等に関するノウハウを最大限活用し、今まで以上にそれぞれの地域で支持される店舗づくりを目指し、さらなる成長を図る。
業務提携の内容
①仕入れ・販売促進・物流体制
共通商品の導入によりスケールメリットを活かした値入れ改善。
全国展開による販売促進の効果拡大。
物流網の整備により、より効率的な経営体制を構築。
②商品開発
それぞれのプライベートブランド開発ノウハウを相互に活用し、地域のニーズに合致した商品を開発。
③店舗開発
両社の店舗開発機能及び店舗管理・運営等のノウハウを統合し、より効率的かつ機動的な出店、店舗運営を目指す。
ホームセンターの2015年度売上高ランキングは以下のとおり。
(日経MJ「小売業ランキング」より商人舎作成)
最新2016年2月期のDCMホールディングスの売上高は4377億3200万円、営業利益184億4600万円、経常利益174億8900万円、純利益105億4900万円。
一方のケーヨーは、売上高1577億9700万円、営業利益1億6000万円、経常利益11億1800万円、純損益43億1600万円。
2社の売上げを単純計算すると、5955億2900万円。
6000億円企業が誕生することで、ホームセンター業界のM&A はさらに進む。
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