ニトリの低価格プライスブランド「DAY Value」展開

ニトリは、商品ブランド戦略の一環として、新たにプライス・ブランド「DAY Value(ディバリュー)」の展開を強化している。

プライス・ブランドとは、ニトリによると「低価格で気軽に楽しくそろえられる基本グッズ」のことで、同社のブランド戦略の核となる商品群と位置づけられる。

プライベート・ブランドは大きく4つに分類することができる。

第1は「エコノミーブランド」。レギュラー・ブランドともいわれる。ナショナルブランドからトレードオフによって、低価格を生み出すブランド。最も一般的なプライベート・ブランド。

第2は「クオリティブランド」。ナショナルブランドより高品質を狙うブランド。

第3は「ライフスタイルブランド」。健康や環境、フェアトレードなど、新しいライフスタイルを提案する商品。

第4は「コンペテティブブランド」。すべてのブランドに対して競争的低価格を狙う商品群。ディスカウンターに対抗するべく開発される。「ファイターブランド」とも呼ばれる。

ニトリの「デイバリュー」は、プライベートブランドの新体系を模索する中で、従来の商品より低価格を標榜しており、エコノミーブランドにコンペテティブブランドの性格を加えた商品群と分類することができる。

「デイバリュー」の家具は、ソファ、センターテーブル、サイドボード、ダイニングテーブル、ダイニングチェア、シェルフ、キッチンボード、ベッドフレーム、ハイチェストなど21点を展開。

21点すべての家具を購入しても税別34万9782円、つまり1点あたり1万9000円以下という価格帯になる。

ブランドコンセプトは、いつもの日常に「お、ねだん以上。」を。ターゲットは、インテリアコーディネート初心者に定めている。

シンプル&モダンなスタイルを提唱し、ベーシックなデザインでカラーやサイズバリエーションを豊富にもつことで、さまざまなニーズに対応できるコーディネート提案をする。

ベーシックデザインと9色のニトリオリジナルカラーの中から自由に組み合わせられるわかりやすい商品構成で、初心者でもカラーコーディネートを安価に実現できるブランドを志向した。

さらに、低価格を訴求することで、家具一式の買い替え需要にも対応することができる。

また、シンプル&モダンなスタイルを採用しているため、既存の家具と好みでコーディネートすることもできる。

生活に彩りを加えるライフスタイルマーチャンダイジングの一環で、まずは第1弾として、「デイバリュー」を訴求する。

「デイバリュー」では今後、食器、クッション、寝装品、カーテンなども展開する。9月中旬からインテリア小物の展開を開始、10月末からは家具の展開を開始した。

現在、全国の約420店のうち、コーディネートルームを持つ店舗を中心に、「デイバリュー」を導入。インテリア小物は90店、家具は56店、合計で120店(重複含む)で商品を販売している。

来期中には全店での展開を目指しており、誰でも低価格で、色やデザインの統一感をもった、豊かな生活を実感できるブランドを構築を目指す。

さらに、ベーシックデザインに続き第2弾の施策として、「大人のおしゃれ感」をテーマに、より品質やデザインを重視した「クオリティ・ブランド」の「& Style(アンドスタイル)」を、2017年秋に販売する予定だ。

ニトリでは、「クオリティ・ブランド」について、価格・質・デザイン性のバリューを追及した生活を豊かにするグッズと定義づけている。

ニトリはプライベートブランドを開発することで、商品ラインナップの拡充をさらに推し進め、国内市場における絶対的優位性の確立を目指す。都市型店舗の積極的展開とともに、注目すべき動向といえる。

ニトリ(2016年2月期売上高4581億円)が発表した11月の月次売上高前年比によると、全店の売上高は前年同月比26.8%増、客数は30.0%増、客単価は▲2.4%となった。

「デイバリュー」コーディネートイメージ
ニトリ1

ニトリ2

検索ワード:ニトリ プライベートブランド コンペテティブブランド ウォルマート

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