生団連会長代行にゼンショー小川会長兼社長
小売業界の重鎮、清水信次さんが
生団連会長の後継を選んだ。
そういってもよいだろう。
国民生活産業・消費者団体連合会。
略して生団連。
株式会社ライフコーポレーション会長兼CEOの清水さんが
会長を務める。
国民の生活と生命を守るために
衣食住の生活必需品に係る小売・卸・メーカーといった
流通・サービス関連の企業・団体、それに消費者が団結し、
2011年12月に設立された。
会員数は554法人。
その会長代行に「すき家」を展開する日本一の外食企業、
株式会社ゼンショーホールディングス小川賢太郎会長兼社長が選出された。
6月10日の定時総会と理事会で決定。
清水さんは大正15(1926)年生まれの87歳。
一方、小川さんは昭和23(1948)年生まれの64歳。
その差は23歳だが、
小川さんは清水さんが全幅の信頼を寄せる人物。
これまでも二人は生活産業の発展のために
小売・サービス業の同志として力を合わせてきた。
第二次世界大戦を経験し、
戦争の悲惨さを知る清水さん。
「戦争の犠牲になった先輩や同僚に
顔を合わせられるような国にしなければならない」
その心が、生団連会長としての仕事につながっている。
「国民の生活、平和を守る団体として利害得失を超えて、
災害、食糧、エネルギーなどの問題に
一生懸命に取り組んでいる」
その生団連の将来を担う会長代行。
リテール業界を代表する清水さんが会長、
サービス業界を代表する小川さんが会長代行。
徐々に態勢が整っていく。
もちろん小売業代表の清水さんは、
顔中の顔ではあるが、87歳の高齢。
「次の参議院選に出る!」などと、
言いだしかねないほどお元気だが、
それでも清水さんを支え、補完する人々が、
生団連で積極的に活動してほしい。
ゼンショーの小川さんに、
大きな期待がかかる。
一方、昨年の6月1日に、「新経済連盟」が発足した。
これは楽天社長の三木谷浩史さんが、
「eビジネス推進連合会」を発展的に改名したもの。
インターネット関連企業を中心に構成されているが、
電力事業に関連する意見が食い違いを見せたというか、
利害の不一致が起こって、
経団連を脱退したグループ。
だから「新経済連盟」の名称となった。
ちょっと「若造の生意気な奴ら」といったニュアンス。
しかし
「経済」を中心に考える「経団連」に対して、
「生活」をコアに据える「生団連」。
「旧」に対する「新」よりも、
実に21世紀的でいい発想だと思うが、
新経済連盟も、いずれ生団連に参加してほしいところだ。
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