プラネットnews|値上げに関する意識調査/値上がりを感じているが半数超え

日用品流通のデータプラットホームを運営する(株)プラネット(東京都港区、坂田政一社長)は、消費財や暮らしにまつわるトピックスを届ける「Fromプラネット」の第212号で、値上げに関する意識調査の結果を発表した。この調査は、同社の調査企画をもとに(株)ネオマーケティングによって行われた。期間は2023年8月17日~8月21日、インターネット調査により4000人の回答結果を得た。

■日用品・化粧品の値段「とても値上がりしていると感じる」が半数超え
この1年で、日用品・化粧品の値段に変化を感じるかを聞くと、「とても値上がりしていると感じる」は53.8%、「少し値上がりしていると感じる」(32.8%)を合計すると86.6%だった。男性は50〜70代以上が、女性は40〜60代以上がほかの年代よりも高い割合になっている。


プラネットが過去に行った調査と比較すると(図表2)、「とても値上がりしていると感じる」は、2022年1月ではたったの6.2%だった。それが同6月には30.0%に急上昇し、今回の調査では53.8%と過半数を超えた。「少し値上がりしていると感じる」との合計を見ると、45.5%→78.0%→86.6%と変化している。

今回、「現在、家計が苦しいと感じているか」も質問したが、「苦しいと感じている」が44.2%だった。ほかにも要因は考えられるものの、値上げの影響も家計に大きなダメージを与えているのではないだろうか。

■ガソリンや外食費など、9割近くが意図的に支出を減らした
「ガソリン」「外食費」「日用品・化粧品」「水光熱費」「食料品」のそれぞれについて、意図的に支出を増やしたか、減らしたかを聞いた。それぞれの項目について、支出を減らしたと回答した人をまとめたのが図表3。

男女であまり差はなく、「ガソリン」は88.7%、「外食費」は88.6%と9割に迫る人が意図的に支出を減らしたと回答している。5項目の中で最も割合が低い「食料品」でも73.9%の人が支出を減らしたと回答している。ガソリンについては、さまざまな税金が課せられているうえに消費税が課税されている、いわゆる「二重課税」について不満に感じている人が多いようだ。


■貯金・節約の意識は?
商品の値上げを受けて、「これまでよりも貯金を増やそうと思う」か、「これまでよりも節約しようと思う」かを聞いた(図表4)。

まず、「貯金を増やそうと思う」については、「とてもそう思う」は28.8%、「少し思う」は32.4%で、合計すると61.2%。去年6月の同じ質問では、「とてもそう思う」が28.2%、「少し思う」が229.3%で、合計は57.5%だったので、それぞれ微増している。

また、「節約しようと思う」については、「とてもそう思う」は46.8%(去年6月の調査では45.5%)、「少し思う」は35.9%(同調査で36.0%)を合計すると82.6%(同調査で81.5%)だった。節約しようと思う人についても、去年6月の調査から微増している。

年代別に見ると、70代以上は「貯金を増やそうと思うか」の問いに対して、「とてもそう思う」の割合がほかの年代と比べて低くなっている。「現在、家計が苦しいと感じていますか」という問いに対して、苦しいと感じている70代以上は33.0%で、ほかの年代と比べるともっとも低い割合だった。子育てなど大きな支出が一段落しているから差が生まれているのかもしれない。

■「必ず詰め替えをする」が1年半で10ポイント以上の増加
詰め替えに対応した日用品について、詰め替えをするか聞くと(図表5)、「必ず詰め替えをする」人は33.5%、「ほぼ詰め替えをする」人は45.4%で、合計すると78.8%だった。2022年1月の調査では、それぞれ、20.5%、47.1%で、合計は67.5%。約1年半で「必ず詰め替えをする」と回答した人が約13ポイントも増えたことになる。

この1年で、家計への負担を減らすために詰め替え対応製品を買うことが多くなったかを聞くと(図表6)、最も割合が高かったのは「変わらない」(73.7%)だったが、「多くなった」という人が24.0%だった。この1年だけでも、かなりの人が詰め替え対応製品に注目したことが伺える。


■今後も値上がりしそうなものは?
今後ずっと値上がりしそうだと思うものを聞くと(図表7)、最も割合が高いのは「食料品」(79.6%)、あまり差がなく「ガソリン」(76.6%)、「水光熱費」(72.5%)と続く。


年代別に見ると(図表8)、20代は「その他」を除けば、「ずっと値上がりしそう」と思う割合がほかの年代と比べて低く、「今後ずっと値上がりしそうだと思うものはない」と回答した人は18.2%と、最も高くなっている。逆に、高齢になるほど「ずっと値上がりしそう」と思う割合が高い傾向がある。

ちなみに「その他」と回答した49人のうち、「ほぼすべて」「なにもかも」「あらゆる」商品といった回答が14件もあった。

■「収入は変わらないのに……」生活が苦しい人、かなり多い
「商品の値上がりや税制度の変化をはじめとする生活費について、あなたが考えていることを可能なら家計の変化を合わせて教えてください」と聞いたところ、悲鳴に近いような声も多数寄せられた。物価上昇については「仕方ない」という意見もありつつ、同時に「もっと働かなければ」と考えている人もいる。ガソリンについても100人以上が言及していて、「二重課税をやめてほしい」「政府は手を打ってほしい」という声も複数あった。

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