【3月コンビニ】売上高は既存店12カ月ぶりにマイナス

4月20日、日本フランチャイズチェーン協会よりコンビニエンスストアの3月「統計調査月報」が発表された。

調査対象企業は9社。(株)サークルKサンクス、(株)スリーエフ、(株)セイコーマート、(株)セブン-イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマート、(株)ポプラ、ミニストップ (株)、山崎製パン(株)デイリーヤマザキ事業統括本部、そして(株)ローソン。

今年9月にはサークルKサンクスがファミリーマートの吸収されて、8社となる。

3月の店舗売上高は、既存店は7929億4700万円(前年同期比▲0.06%)となり、わずかながら12カ月ぶりのマイナスとなった。出店増から全店ベースでは、8685億2000万円(プラス2.9%)となり、37カ月連続プラス。

コンビニはフランチャイズチェーンだから、既存店が前年を超えなければ、オーナーたちは収入が減ることになる。レギュラーチェーンならば、新店で売上げを伸ばし、既存店で利益を確保し、新店の2年目、3年目、4年目、5年目の利益で全体を引き上げることができる。フランチャイズは毎月毎月、既存店を伸ばし続けねばならない。

店舗数は全店ベースで5万4018店(プラス2.7%)。前年3月の店舗数は5万2620店だったので、1年で1398店舗の増加。単純計算では1店当りの月商は約1608万円、日販は51万8710円となる。

3月は、上・中旬は気温が高かったが下旬以降は低下。気温変動が大きい月だった。とくに下旬の花見需要がずれ込み、客足に影響した。既存店の来店客数は0.7%のマイナス。客単価は0.6%プラスだったが、全体の売上高をカバーするには至らなかった。

来店客数は、既存店が13億0430万人(マイナス0.7%)で4カ月ぶりのマイナス。全店では、14億1073万人(プラス2.4%)と、60カ月連続で増加。1店当りの月間来店客数はおよそ2万6116人。1日では約842人となる。

平均客単価は、既存店は607.9円(プラス0.6%)、全店では、615.7円(プラス0.4%)となり、ともに12カ月連続のプラスとなった。

既存店ベースの商品分野別構成比と売上高前年同月比は、次の通り。

日配食品  35.9%(プラス0.7%)
加工食品  27.0%(プラス0.7%)
非食品   31.3%(マイナス0.6%)
サービス  5.8%(マイナス5.0%)

引き続き好調だったのは、淹れたてコーヒーを含むカウンター商材。弁当・調理麺などの中食、加工食品は0.7%のプラス。一方、商品構成比31.3%の非食品はマイナス0.6%とふるわなかった。
好調に推移していたサービスがマイナス5.0%となっている。
サービスは、POSAカード、コピー、ファクシミリ、宅配便、商品券、ギフト券、各種チケット、テレフォンカード、宝くじ、DPE、レンタル、乗車券、航空券、宿泊券、クリーニングなど。電力料金、ガス料金、放送受信料、電話料金、水道料金等の公共料金などの収納代行は含まれていない。

大手コンビニ3社の3月の概況を報告しよう。
(%は前年同月比)

セブン‐イレブン・ジャパン  
総店舗数  1万8613店
既存店売上高  プラス1.5%
全店売上高  プラス5.2%

ローソン
総店舗数  1万2355店
売上高  1757億3600万円
既存店売上高  マイナス1.3%
全店売上高  マイナス0.6%     
既存店客数  797人  マイナス0.1%
既存店客単価  613円  マイナス1.6%

ファミリーマート
総店舗数  1万0873店
既存店日販売上高 プラス1.6%
全店売上高  プラス4.5%
客数 マイナス0.4%
客単価 プラス2.0%

既存店はファミマが1.6%増、セブンがプラス1.5%増、ローソンが1.3%減と、ファミマが健闘。サークルKとの統合が全店のパワーになっているのかもしれない。

コンビニ大手3社は、4月14日に起きた熊本地震で多くの加盟店舗が被災している。4月の動向は予断を許さない。

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