8月主要4小売業態統計まとめ|百貨店2%プラス、コンビニの成長に陰り!?
2017年8月の主要小売業態別の売上高が出揃った。改めて既存店の業績をまとめておこう。業態ごとの勢いを読み取ることができる。
8月は百貨店だけが前年同月プラスとなり、スーパーマーケット、総合スーパー、コンビニエンスストアは下回った。
百貨店 +2.0%
スーパーマーケット ▲0.2%
総合スーパー ▲0.5%
コンビニエンスストア ▲0.9%
百貨店売上高は+2.0%。4業態の中で唯一プラスとなった。好調要因の一つがインバウンドと富裕層による消費。インバウンドは、売上高215億円で70.2%と大幅な伸びだった。低迷が続いていた衣料品は、気温低下により秋物衣料が堅調に推移した。夏休みシーズンのファミリー層向け催事も集客に結びついた。
スーパーマーケットは売上高▲0.2%。8月は記録的な日照不足の影響を受け、顧客の来店頻度が下がり全体として売上げは伸びなかった。また、前年との気温差、日照不足、降水量の多さなどで、夏物商材は不振となり、食品全体では先月に続きマイナス。ただし畜産と惣菜、日配品は「山の日」からのお盆商戦が好調で昨対プラスとなった。ホームセンターやドラッグストアとの価格競争が激しさを増す非食品は不調が続いている。
総合スーパーは、売上高▲0.5%。こちらも天候要因から夏物商材が低調で、食料品、衣料品、住関品すべて前年同月を下回った。食料品は農産品、水産品は不調だったが、畜産品だけは1.9%プラス。衣料品は苦戦した。住関品は▲0.5%。籐家具、収納用品、羽毛布団、ベッドカバーなどを含む家具・インテリア部門は4.5%と大幅にプラスだった。
コンビニは売上高▲0.9%。8月は台風5号や前線の影響で全国的に降水量が多く、客数に影響した。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンの大手3社の結果を見ても、「客数マイナス・客単価プラス」という傾向が続いている。また北日本、東日本を中心に低温が続いたこともあり、飲料やアイスクリームなどの夏物商材が低迷し、4業態の中で一番苦戦した。コンビニの成長に陰りが現れている。
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