はるやま商事news|60歳以上対象の「グランドキャリア制度」6/1導入

はるやま商事(株)(岡山県岡山市、伊藤卓社長)は、新たな社内制度「グランドキャリア制度」を6月1日(金)から導入した。

「60歳を超えても、まだまだ働きたい」「定年後も自身のキャリアで会社貢献・社員貢献したい」「若年社員向けの制度だけでなく、長年企業に貢献した功労者向けの制度もつくってほしい」という社員の要望をもとに、この新制度の導入を決定した。

はるやま商事の定年は60歳。しかし、2018年4月現在、60歳以上の嘱託・パートを含む従業員131名が販売業務や商品管理を行っている。豊富な現場経験をもとに社員教育を担い、長年の勤務で培った知識の継承を進める従業員もいて、定年による制限を極力なくすことで活躍できる場の創出を進めている。

また、定年を迎える社員をフォローする仕組みも整備している。定年予定者や満59歳の社員を対象に、年金受給に関する説明や、継続雇用に関する意向確認を行う「ワークライフバランスシニア研修」を実施している。定年後のライフスタイル設計の支援とともに、働き方の選択肢も提示する。

今回の制度の対象者は、60歳以上のマネージャーまたは店長経験者。雇用形態は、嘱託社員またはパートタイマーでベースは本人の希望。担当業務は、品質管理と内部検査。

品質管理担当は、顧客対応の経験を活かし、色ムラ・縫製・匂い等の商品管理を、全国数十カ所にある取引先の出荷場に出向いて定期的にチェックする。同社では従来、工業的な品質管理だけを行ってきた。この新制度では、顧客が商品を購入するときに改めて確認することで、さらなる品質向上を図っていく。

内部監査担当は、日本全国の地域10~20店舗に配置する。配置された社員は、内部監査のないときは販売業務を行う。これまで、各店舗で年1回ペースの内部監査をしてきたが、新制度導入により、各店舖で年2~3回の内部監査を実施できるようになった。

内閣府の「高齢者の就業」に関する調査データによると、労働力人口に占める60歳以上の比率は年々上昇している。2016年の労働力人口6673万人のうち、60歳~64歳は540万人、65~69歳は450万人。労働力人口に占める65歳以上の割合は既に10%を超えていて、高齢化社会とともに社会で活躍するシニア層の増加が顕著になっている。

さらに内閣府ホームページ高齢社会白書による就業に関する意識調査では、現在仕事をしている60歳以上の男女のうち約40%が「働けるうちはいつまでも」働きたいと回答。また、「70歳くらいまで」およびそれ以上の年齢も含めた回答を合計すると、約80%が高齢期においても高い就業意欲を持っているという結果が出た。

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