西友news|3カ年事業計画発表/4つの重点戦略を実現させて再上場目指す
ウォルマート・ジャパン・ホールディングス(株)と合同会社西友のリオネル・デスクリー社長兼最高経営責任者(CEO)は、アソシエイト約600名を集めた対話集会で、西友の今後3年間の事業計画を発表した。その中で西友の再上場を目指すと明言した。時期は明らかにしていない。
デスクリーCEOは、「私たちは長期的に、株式の上場を目指している。ウォルマートの力強い支援を得つつ、実店舗でもオンラインにおいても、先進的で、地域に密着した革新的なバリュー・リテイラーとして事業を展開するための大きな一歩を踏み出すことができると確信している」と述べ、同席したウォルマート・インクの海外市場を統括するジュディス・マッキーナ国際部門CEOは、「ウォルマートが株式の過半数を保有しつつ日本で上場を目指すことを支援するのは、国際部門の戦略と合致する」と語っている。
そのために優先事項として4つの事業計画を重点領域に定めている。
第1は、カスタマー・バリュー・プロポジション(CVP)の向上である。価格設定、品ぞろえ、地域のニーズを売場に反映させることが顧客の体験価値の向上させる成功のカギと捉え、店舗の改装を加速させる。
第2は、生鮮食品と惣菜をさらに強化する。来店動機となる重要な分野として、都市部において多くの店舗が駅から徒歩圏内という好立地を活かし、駅近の店舗を利用するお客の需要に応え惣菜に注力する。
第3は、オムニチャネル戦略を加速させる。2018年1月にウォルマート・インクと楽天(株)は戦略的提携を締結した。10月には「楽天西友ネットスーパー」を立ち上げ、また楽天市場に「西友楽天市場店」を出店。本国のウォルマートは単独でオムニチャネルを進めているが、日本市場ではアライアンスによって推進していく体制をとる。
第4は、EDLP(エブリデー・ロー・プライス=毎日低価格)のさらなる推進である。EDLP(毎日低価格)を実現するには、EDLC(毎日ローコスト)が必要不可欠だが、西友では徹底した業務の効率化とテクノロジーの導入によって、強みである低価格実現への投資をしていく。
西友の3カ年事業計画の主旨は、米国ウォルマートの戦略計画と統一のものである。一時期、売却先を探していると噂されたが、それを覆す意味も込められた発表である。