青山商事news|FC展開の「アメリカン・イーグル」年内に国内全店舗を閉店
青山商事(株)(広島県福山市、青山理社長)は、米国カジュアル衣料品チェーン「アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(American Eagle Outfitters、以下AEO社)」の店舗を12月18日(水)以降順次閉店し、12月31日(火)までに全33店舗およびECサイトを閉鎖すると発表した。併設して展開する下着ブランド「エアリー(AERIE)」も撤退する。
同社は2010年に住金物産(現・日鉄物産)との間で日本法人「イーグルリテイリング」(青山商事が90%出資)を設立し、米国AEO社のフランチャイジーとして、同ブランドの国内事業を展開してきた。2012年4月に日本1号店として表参道店を出店して以来、19年3月末までに33店舗を展開した。
契約期間は2022年2月までだったが、今年6月、2019年中を期限として米AEO社へ事業譲渡する検討を開始していた。アメカジブランドの導入は、ビジネススーツの市場縮小を見込んだ青山商事の多角化戦略の一環だった。
日本のカジュアル衣料業界では近年、アメリカのブランドが事業縮小を打ち出している。米国のギャップ(GAP)傘下の「オールドネイビー(OLD NAVY)」が2017年に75店舗を閉めて国内事業から撤退したのを皮切りに、「ギャップ」も2018年の渋谷店に続いて、5月には原宿旗艦店の営業を終了した。米国ファストファッション大手「フォーエバー21」が10月に日本市場から撤退したほか、米国アバクロンビー&フィッチ(ABERCROMBIE & FITCH)も今年6月、福岡店を2020年に閉店すると発表している。
いずれも本国での営業状態が悪化していて、それぞれのブランドの本質が弱っていることが一つの原因である。