ヤオコーnews|川野澄人社長語る「10月既存店4.0%増/11月3.1%増と健闘」

(株)ヤオコーの川野澄人社長を囲む記者懇親会が開かれた。この時期に毎年、その年の振り返りと翌年の抱負を語る記者会見が行われる。

「4月~9月の上期はヤオコーが苦戦し、営業利益段階では減益だったが(株)エイヴイは好調でした」。開口一番こう語った川野社長。生鮮が苦戦した。そのうえ客数減少のトレンドにいまだ歯止めがかからない。これが課題に挙がっている。

一方、増税後の10月は既存店売上高が4.0%増、11月も3.1%増と健闘した。客数はそれぞれ0.6%減、0.7%減と前年を下回ったものの、買上点数がそれぞれ伸びて、客単価を押し上げている。増税後の中小企業のポイント還元に対抗して、ヤオコーでは10月にポイント5倍セールを実施した。これにより顧客の購買意欲は増税後も落ちなかった。

今期はヤオコーが6月18日に川越今福店(埼玉県川越市)、7月26日に東松山シルビア店(同東松山市)、12月4日に本庄中央店(同本庄市)を、エイヴイは9月20日にエイビイ南部市場店(神奈川県横浜市)を出店した。さらに年明けしてから、ヤオコーは1月に東久留米滝山店(東京都東久留米市)、3月にスマーク伊勢崎店(群馬県伊勢崎市)の新店を予定する。改装も9店舗で行うなど、店舗への投資も積極的だ。

2020年度(2021年3月期)の新店は上期の所沢有楽町店(埼玉県所沢市)、(仮称)桶川上日出谷店(埼玉県桶川市)をはじめ5店舗ほどを予定する。

ヤオコーは「チェーンストアとしての個店経営」という企業運営方針を掲げつつ、オペレーション改革も進めてきた。1日におけるオペレーション改善も進み、時間帯別マーチャンダイジングや夕方の売場充実にもつながってきている。「デリカ生鮮センター」の活用や自動発注システムなど、現場の省力化、標準化を進めつつ、2020年は「ヤオコーの強みである個店の取り組みを強化したい」と川野社長。

2020年はヤオコー創業130周年の年に当たる。川野社長は「3カ年の中期経営計画とは別に、次の10年を見据えた長期ビジョンを、若手社員教育(のプログラム)も含めてつくっていきたい」と抱負を語っている。

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