ZOZOnews|イェール大・上武准教授とZOZOTOWNの顧客価値最大化を研究
(株)ZOZO(千葉市美浜区、澤田宏太郎社長)は、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」でのサービス機能のさらなる拡充と、長期的な顧客価値の最大化を目指し、米国イェール大学経営大学院マーケティング学科准教授である上武康亮氏との共同研究を開始した。
この共同研究は、経済学の学問分野である計量マーケティングや実証産業組織論を専門とする上武氏の知見と、ZOZOTOWNの保有する大規模かつ多様なデータとを掛け合わせることによって、ユーザーごとに最適なコミュニケーションの実現を図ることを目的としている。
現在、ZOZOTOWNでは、日替わりのブランドクーポンやセールの案内などを含めたさまざまな顧客コミュニケーションを行っているが、「誰に」「どのように」「いつ」コミュニケーションを行えばより効果があるのか、CRMの観点から見ると、学術的にも今のところ明確な解は得られていない。
CRMは Customer Relationship Management (カスタマー・リレーションシップ・マネージメント) の略で、「顧客関係管理」や「顧客管理」などと訳される。顧客と良好な関係を構築することを目的とした営業マネジメント手法を指す。
「誰に」「どのように」「いつ」コミュニケーションを行えば長期的な顧客価値の最大化に貢献できるかについては、その背景にある顧客インセンティブや顧客心理のメカニズムの深い理解が必要不可欠である。
そこで、上武氏の専門分野である計量マーケティングにおける最先端のアルゴリズムを用いて、ユーザーごとに最適なコミュニケーションの実現を目指すべく、共同研究を進めることとなった。
〈イェール大学 上武康亮准教授〉
■上武康亮(うえたけ こうすけ)氏 略歴
米国ノースウェスタン大学で経済学博士号(Ph.D)を取得。現在は、米国イェール大学経営大学院マーケティング学科准教授として研究に従事する傍ら、マーケティングのトップジャーナル「Marketing Science」誌の編集審査委員を務める。また、同大学のMBAプログラムでは、データドリブンマーケティング(ビッグデータによる消費者行動分析)などの講義を担当する。計量マーケティング、実証産業組織論、マーケットデザイン、CRMを専門分野とし、日米のテック企業とも多くの共同研究を行うなど幅広く活躍する。