ファミマnews|温室効果ガス削減目標が「SBTイニシアチブ」の認定取得

(株)ファミリーマート(東京都豊島区、澤田貴司社長)が設定した温室効果ガス削減目標が、パリ協定の目指す「2℃目標」に対して科学的根拠に基づいた「2℃を十分に下回る」目標であるとして「Science Based Targets(SBT)イニシアチブ」によって認定された。コンビニエンスストア業界では初だ。

「SBTイニシアチブ」とは、気候変動など環境分野に取り組む国際NGO(非政府組織)のCDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)、国連グローバル・コンパクト、WRI(世界資源研究所)、WFF(世界自然保護基金)の共同主導組織である。気候変動による世界の平均気温上昇を、産業革命前と比べ、最大でも2度未満に抑えるというパリ協定の目標に向けて、科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標(SBT)の設定を推進している。

今回認定された温室効果ガス削減目標は「Scope1+2」が2030年までに2018年比で30%削減、「Scope3」が2030年までに2018年比で15%削減となっている。
Scope1:自社での燃料使用による直接排出
Scope2:自社が購入した熱・電力の使用による間接排出量
Scope3:Scope1、2を除く企業活動のサプライチェーンの排出量

ファミマは3月31日から「カウンターコーヒー用のプラスチックマドラーの木製化」を実施し、4月7日からは「アイスコーヒーにおけるストローレスリッドの導入」を実施する。

「カウンターコーヒー用のプラスチックマドラーの木製化」は東海・北陸地域(愛知県・岐阜県・三重県・富山県・石川県・福井県、和歌山県および静岡県の一部)の8県約3000店において先行導入後、順次展開地域を拡大する予定だ。「アイスコーヒーにおけるストローレスリッドの導入」は沖縄県を除く全国の店舗で導入する。

この2つの施策によって、2019年度比で年間約110トンのプラスチック削減を見込む。

ファミマは今年、持続可能な社会の実現に貢献するため、2030年および2050年に向けた中長期目標として、「温室効果ガス(CO2排出量)の削減」、「プラスチック対策」、「食品ロスの削減」の3つのテーマに基づき数値目標を設定した、「ファミマecoビジョン2050」を策定している。

2007年から一部の野菜サラダにおいて、バイオマスプラスチックを使用した容器を使用しており、2021年2月までに、サラダ全品の容器を環境配慮型に切り替えるなど、環境負荷低減に向けた取り組みを進めている。

今回導入する「アイスコーヒー用のストローレスリッド」は、再生PETを18%配合しているだけでなく、従来のストローとリッド併せて使用する場合と比較して、1個当たり0.2gのプラスチック使用量が削減される。

また、「プラスチックマドラーの木製化」については、本体を木製化するだけでなく、外装も紙製に変更することで1本当たり0.9gのプラスチック使用量の削減が見込める。

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