外食も本体価格 消費増税時の対応でJFが指針
「本体価格に、税額または税込み価格を併記」
10日、外食産業最大の業界団体である日本フードサービス協会(ジェフ、JF)が、来年4月に実施される消費税率引き上げ後の価格表示について指針を出した。
ジェフは正会員と賛助会員を合わせて808の会員を擁する外食業界団体。2012年度の日本の外食市場規模は23兆2386億円。小売り・流通業とともに日本の食のライフラインを支える企業の組織だ。
11日の日本経済新聞電子版が伝えたところによると、ジェフは「税額を明らかにした方が、商品価格を引き上げたという誤解を消費者に与えない」と考え、本体価格表示を基本方針にした。
ただし、「表示方法を一本化することは難しい」と判断。今回の指針自体には強制力がない。
外食産業はテーブルレストランからファストフード、喫茶店、バーに至るまで商品・サービスの提供形態は多様だ。
牛丼店や立ち食いそば店などのファストフード業態では、券売機を設置しいる店舗もある。
また、例えば、素早いオペレーションが必要なファストフード店では、10円単位で総額表示している店もあることから、税率8%で1円単位の端数が出ることを回避するため、今後も総額表示を継続する企業や店が多数、出てくることが予想されている。
価格表示の選択が結果として何をもたらすのか。企業の価格表示の選択を受けて消費行動を起こすのは、あくまでも消費者。
現段階でもわからないことが多い。
しかし業界全体の指針を出して、消費者にできるだけわかりやすくするのは望ましいことだ。ジェフも、小売業の判断に連動する形で意思決定した。それは消費産業挙げて、一つの方向性を示すことに大きく貢献している。
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