西友news|LEAFRUと共同で西友大森店(東京都品川区)に「店内植物工場」開設
合同会社西友(東京都北区、大久保恒夫CEO)は2月26日(金)、LEAFRU(株)(東京都中央区、湯川敦之社長)と提携し、西友では都内初となる「店内植物工場」を西友大森店(東京都品川区)に開設すると発表した。3月5日(金)から水耕栽培レタスの販売を開始する。
LEAFRUは植物工場に関する研究開発・コンサルティングを手掛けるプランツラボラトリー(株)の100%子会社で、植物工場の運営ならびに野菜の販売・卸売りを手掛ける。
西友ではLEAFRUと共同で、西友店内に店内植物工場の導入を進めてきた。安心・安全、産地からの距離が近く、鮮度が高い野菜への顧客のニーズは高い。西友はこのようなニーズに応えるため、昨2020年2月に1号店として西友上福岡店(埼玉県ふじみ野市)にレタスを栽培する店内植物工場を導入した。
顧客からは「鮮度が良い」「価格が安定している」などと好評で、コロナ禍において人気を集めている。このような背景のもと、上福岡店での運用ノウハウを踏まえて、2店舗目となる店内植物工場を西友大森店に開設することとなった。
大森店では、5階の専門店のフロアに水耕栽培装置を設置し、専任のスタッフが「種まき」「育苗」「収穫」までの作業を行う。毎日収穫され、個包装されたグリーンリーフレタスは、衛生状態が保たれた状態で地下1階の野菜売場に並べられる。レタスの1日の収穫量は約365株で、価格は1株147円(税込み)を予定している。
水耕栽培装置での栽培はレタスを定番とするが、他品種の葉物野菜も試験的に栽培する計画だ。なお、大森店で収穫されたレタスは、近隣の西友26店舗でも販売される予定で、同店は都内地産地消を実現する出荷拠点としての役割も担う。
一般的に、植物工場を導入するには初期導入コストが高く、それに伴って販売価格も高価になりがちだとされている。プランツラボラトリーが東京大学との共同研究によって開発した植物工場システム「PUTFARM」は、敷地の広さや屋内・屋外を問わずさまざまな場所に設置できることに加え、従来の植物工場と比べて導入コストを2分の1から3分の1抑えることができる。
西友では、店内植物工場は鮮度や安心安全の提供だけでなく、店舗売場スペースの新たな有効活用策の担い手と考えており、上福岡店、大森店に続き、さらなる店内植物工場の拡大を進めていく考えだ。