富士薬品news|調剤対応店舗で「オンライン服薬指導」「処方箋ネット受付」開始
(株)富士薬品(埼玉県さいたま市、高柳昌幸社長)は3月1日(月)、「セイムス」をはじめとする調剤併設型ドラッグストアと調剤薬局全415店において、(株)メドレー(東京都港区、瀧口浩平社長)が提供する調剤薬局窓口支援システム「Pharms(ファームス)」を活用した「オンライン服薬指導」 「処方箋ネット受付」を本格的に開始した。
メドレーが開発・運営を行う「Pharms」は新しい患者体験と業務効率の向上を目指した調剤薬局向けシステムだ。患者はオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS」をダウンロードすることで、診療所・病院でのオンライン診療から調剤薬局でのオンライン服薬指導までを利用することができる。
厚生労働省は現在、2025年を目途に、地域の包括的な支援・サービス提供ができる体制「地域包括ケアシステム」の構築を推進している。その一環として薬局・薬剤師には、従来の薬の調剤が中心の対物業務から、患者に寄り添った対人業務を行う「かかりつけ薬剤師・薬局」への転換が求められている。
2020年9月1日施行の改正医薬品医療機器等法(改正薬機法)によって、これまで対面での実施が原則だった服薬指導が、対面を補完するものとして全国的にオンラインで実施可能となる予定だった。しかし、新型コロナウィルス感染防止のための時限的措置として2020年4月10日に「電話や情報通信機器を用いた診療・服薬指導」が認められた(「0410対応」と呼ばれる)ことで、オンライン服薬指導は法改正に先駆けて実施することが可能になった。
メドレーが提供するオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS(クリニクス)」を使うことで、患者は富士薬品グループの調剤併設型ドラッグストアと調剤薬局(以下:調剤対応店舗)において以下のことが可能になる。
第1に、自宅や外出先からスマートフォンやパソコンのビデオチャットを通じて、富士薬品グループの調剤対応店舗でオンライン服薬指導を受けることができる。申し込みや問診、支払いもオンラインで完結できる。
第2に、オンライン服薬指導後、薬は登録住所へ配送される。そのため、移動・待機の時間削減や、接触機会の低減による新型コロナウィルスの感染防止も可能になる。また、医療機関へのアクセスが難しい地域に居住する人や通院が困難な人の利便性向上にも貢献できる。
第3に、対面での服薬指導を希望する患者は「処方箋ネット受付」を利用して処方箋画像をアプリで事前送信することで、来局時に薬をスムーズに受け取ることができる。
「CLINICS」におけるオンライン服薬指導は以下の要領で行われる。
⑴患者は「CLINICS」アプリでのオンライン診療時に、医師にオンライン服薬指導の希望を伝える。
⑵アプリに処方箋がアップされた通知が届いたら、富士薬品グループのドラッグストア・薬局を選択して希望日程の設定、事前問診の入力を行い、オンライン服薬指導を申し込む。なお、「0410対応」の処方箋であれば、「CLINICS」に対応していない病院・診療所を受診した患者でもオンライン服薬指導を申し込むことができる。
⑶予約日時に薬剤師からアプリ上で呼び出しがあり、服薬指導を受ける。
⑷服薬指導でかかった費用と薬の配送費用の合計金額は、あらかじめ登録している顧客のクレジットカードで支払いが行われ、後日、登録住所へ薬が配送される。